ずばり、ライバルはトヨタ「ヤリス クロス」とホンダ「ヴェゼル」…オペル「モッカ」に日本市場で活躍して欲しい私的な理由とは【Key"s note】

AI要約

オペルブランドの歴史と日本市場への再上陸について。ステランティスが2022年に日本市場に復活させることを発表。

オペルの人気モデル「モッカ」の試乗レポート。コンパクトSUVとしての特徴や競合車種との比較。

2021年8月の公式発表で、日本に投入される予定の3モデルとして「モッカ」「コルサ」「グランドランド」が挙げられている。

ずばり、ライバルはトヨタ「ヤリス クロス」とホンダ「ヴェゼル」…オペル「モッカ」に日本市場で活躍して欲しい私的な理由とは【Key

レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之氏が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードは「オペル」についてです。ドイツにも拠点を設け、ニュルブルクリンクでのレースに参戦する筆者。現地での移動手段としてオペル「モッカ」に試乗し、パフォーマンスを体感しました。オペルブランドへの思いなどを語ります。

「おいおい、いいクルマ持っているじゃないか」

オペル「モッカ」をドライブしてまず、最初に発した言葉はそれでした。

欧州を中心にした魅力的なブランドを揃えるステランティスは日本市場にも積極的に展開しているのですが、そのなかのひとつであるオペルブランドの再上陸を数年前に発表しました。

とはいうものの、日本の若い方にはあまり馴染みの薄いブランドでしょう。オペルはドイツ車として長い歴史を持ち、かつては日本市場に正規輸入されていました。輸入最大手のヤナセが手がけた時期もありましたし、オペルジャパンも設立されていました。フォルクスワーゲンの背中を追うようなフレンドリーなブランドとして存在感を示していたのです。

ですが、決定的なヒット作が継続的に生まれなかったことや、経営の混乱により、たびたび合従連衡の荒波に翻弄され、身売りが続くといった悲劇が続いたのです。GM傘下に組み込まれてからは、本体であるそのGMすらも経営破綻したというのですから、恵まれてはいませんでしたね。2006年を最後に日本市場からひっそりと撤退していたため、馴染みがないのも理解できます。

という沈黙の時期を経てステランティスジャパンが2020年1月、そのオペルブランドを2022年に日本市場へ復活させると発表していたのです。今回ドイツ本国にて、オペルの最新人気モデルを試乗することで、日本再上陸の可能性を探ってみることにしました。

ステランティスジャパンからの2021年8月の公式的な発表では、以下の3モデルを皮切りに、日本に投入されるというアナウンスでした。

「モッカ」「コルサ」「グランドランド」

早速ドライブしたのは、もっとも僕が期待しているモッカです。全長は4151mm、全幅は1791mm、全高が1531mmになります。Bセグメントに属するコンパクトSUVです。トヨタ「ヤリス クロス」やホンダ「ヴェゼル」などがライバルになりますね。