アマゾンに改善指示、食品取引業者の扱い巡り英当局

AI要約

英国の食料品規制当局GCAは、米アマゾンに対し、取引業者の保護を目的とする業界規範の順守が不十分であるとして改善を求めている。

アマゾンはGSCOP規範の順守率が低下しており、GCAは迅速な行動を指示している。

アマゾンが規範に違反した場合、英国売上高の1%を上限とする罰金が科せられる可能性がある。

アマゾンに改善指示、食品取引業者の扱い巡り英当局

James Davey

[ロンドン 11日 ロイター] - 英国の食料品規制当局GCAは11日、米アマゾンに対し、取引業者の保護を目的とする業界規範の順守が十分でないとし、改善しなければ正式調査に踏み切ると警告した。

英国ではテスコ、セインズベリー、マークス&スペンサーなど主要食品小売業者14社に取引業者の公平な扱いを求めるGSCOP(Groceries Supply Code of Practice)という規範があり、急な契約の変更や契約解除の制限、契約解除の際に理由をきちんと説明することなどを定めている。アマゾンは2022年から対象となった。

GCAの2024年の年次調査によると、アマゾンがGSCOPを「一貫して」または「ほとんど」順守していると回答した取引業者は47%で23年の59%から低下した。アマゾンを除く対象業者の規範順守スコアは平均94%で前年と変わらなかった。

GCAはアマゾンに規範順守の実証に向け「迅速かつ包括的な行動」を指示。「アマゾンに取引業者の公正、合法的な取り扱いをさせるために適切かつ必要であれば正式な調査を開始することを辞さない」とした。問題ありと判断した場合、英国売上高の1%を上限とする罰金を科すことができる。

アマゾンの広報担当者は、昨年の調査結果を受けて、値上げ時の説明などで改善策をいくつか講じたとし「この結果には非常に失望しており、改善に取り組んでいる」と述べた。