英スターマー新政権、投資活発化の軸に国家基金

AI要約

英国のスターマー新政権は、国家ウェルスファンドを設立し、公的投資や民間投資を活発化させる方針を打ち出した。

新政権は民間資金を成長産業に流し、経済を加速させ、脱炭素目標の達成に貢献することを期待している。

英国はビジネス投資が低調であり、温室効果ガス排出を実質ゼロにするためには年間500-600億ポンドの投資が必要とされている。

英スターマー新政権、投資活発化の軸に国家基金

Virginia Furness William Schomberg

[ロンドン 9日 ロイター] - 英国のスターマー新政権は9日、既存の政府機関の上に「国家ウェルスファンド」を設置し、直ちに使える資金を用意することで、公的投資や民間投資を活発化する方針を打ち出した。

新政権は、数百億ポンドの民間資金が新しい成長産業に流れ、経済を加速させるとともに脱炭素目標の達成にも資すると期待している。

既存の英インフラ銀行を通じて追加で73億ポンド(93億5000万ドル)の公的資金を投入し、投資が即座に開始できるようにする。港湾や水素、自動車、鉄鋼などの分野への民間投資は3倍に拡大すると見込んでいる。

英国は2016年に実施した欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票以降、ビジネス投資が低調。温室効果ガス排出を実質ゼロにする目標の達成には年間の投資額を500億―600億ポンド上積みする必要があるとみられる。