マツダ2のディーゼルエンジン車、国内生産終了へ 9月中旬、排ガス規制厳格化受け判断

AI要約

マツダが国内生産を終了する小型車マツダ2のディーゼルエンジン車について。1500ccのDE車が排ガス試験をクリアするための費用が見合わないとして生産終了となる。

新たな排ガス規制の厳格化により、DE車の国内販売が終了。マツダ2のDE車はタイ工場での生産や販売は継続される。

マツダ2のDE車はGE車よりも価格が高く、全体の販売比率は低下している状況。

マツダ2のディーゼルエンジン車、国内生産終了へ 9月中旬、排ガス規制厳格化受け判断

 マツダが今秋、小型車マツダ2のディーゼルエンジン(DE)車の国内生産を終了することが9日、分かった。国内向けの販売も終える。小型のDE車は燃費の良さや力強い走りで支持を得てきたが、排気量が最も小さい1500ccのDE車はマツダ2の1車種だけ。新たに課される排ガス試験をクリアするために、費用をかけて開発を続けるのは見合わないと判断した。

 マツダ2は防府工場(防府市)で、いずれも1500ccのDE車とガソリンエンジン(GE)車を造っている。DE車は9月中旬に生産を終了し、その時点までの完成分で販売も終える。全長約4・1メートル、全幅約1・7メートルの小ぶりな車体や上質な内外装を好む顧客は多く、GE車の生産と販売は続ける。

 マツダ2の国内向けのDE車終了は、排ガス規制の厳格化が一因となったようだ。国土交通省の告示の改正に伴い、マツダ2のような発売済みのDE車にも10月以降、路上を走りながら窒素酸化物を測定する試験が課される。確実に規制値を下回るにはDEの改良が必要だが、1500ccのDE車はマツダ2の1車種しかなく、マツダは資金や時間をかけるのは合理性を欠くと判断した。

 マツダは、タイの工場でもマツダ2のDE車を造っている。現地の法規に対応しており、生産、販売を当面続ける。

 マツダ2は国内で2019年に発売した。4代目デミオを改良して、海外と共通の車名とし、当初からDE車を設定した。ただ、一部のユーザーは、より大型のマツダのDE車に移行。マツダ2全体に占めるDE車の販売比率は、GE車に比べて車両価格が高いといった理由もあり、1割程度に下がっている。