国民年金納付率77.6%、12年連続上昇 財産差し押さえ3万件超

AI要約

2023年度の国民年金の納付率は77.6%で、前年度から1.6ポイント上昇し、12年連続で増加。

納付率の向上の背景には、スマートフォン決済の導入などの利便性向上がある。

一方、未納者には強制徴収で財産の差し押さえが3万件以上実施され、コロナ禍で一時中止された措置が再開された。

国民年金納付率77.6%、12年連続上昇 財産差し押さえ3万件超

 2023年度の国民年金の納付率が77.6%だったと、厚生労働省が27日発表した。前年度から1.6ポイントほど増え、12年連続で上昇した。同省はスマートフォン決済の導入などによる利便性の向上が背景とみる。一方、強制徴収での財産の差し押さえが3万件超あった。

 納付率は11年度の58.6%から年々上がっている。昨年2月にスマホでQRコードを読み込むキャッシュレス決済を納付方法に追加。特に20~30代の利用が多いという。

 未納者には強制徴収も実施している。控除後の所得が300万円以上で7カ月以上保険料を滞納し、督促などに応じない人を対象にした財産の差し押さえは、コロナ禍で中止していたが22年7月に再開。23年度は前年度の2倍以上の3万789件となった。