〔東京外為〕ドル、159円台後半=新規材料難で小動き(25日午前9時)

AI要約

25日朝の東京外国為替市場では、ドルの対円相場が159円台後半で小動きとなっている。前日は160円に接近し、急落した後に値を戻す展開となった。

160円を超えると政府や日銀の介入の可能性が高まるため、上値の重い展開が予想されている一方、市場は160円を試す気配があり、下落が難しい状況が続いている。

ユーロは対円、対ドルで上昇傾向にあり、ドル円相場の動向にも影響を与えている。

 25日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、新規材料難の中、1ドル=159円台後半で小動きとなっている。午前9時現在、159円69~70銭と前日(午後5時、159円68~68銭)比01銭の小幅ドル高・円安。

 前日は、東京時間に160円に迫り、約2カ月ぶりの高値を付けたが、その後は159円台後半でもみ合った。欧州時間にはドル売り・円買いが先行し、日本時間24日午後7時ごろには158円80銭前後まで急落。「値幅が1円程度にとどまったことから介入だったとは考えにくく、介入に見せかけた仕掛け的な大口のドル売り・円買いが入った」(外為仲介業者)との観測が聞かれた。

 もっとも、押し目買い意欲は強く、すぐに159円台前半まで値を戻し、米国時間には159円台後半で推移した。米国株の上昇もドル円を支援したとみられる。ただ、米長期金利は低下し、上値は限られた。25日の東京早朝も同水準。

 160円に接近すると「政府・日銀による介入や要人のけん制発言への警戒感が強まる」(FX業者)ため、159円台後半を中心に上値の重い展開が続く。一方、「市場は160円を試すムードが強く、下値は堅い」(同)ことから、下落もしにくい。

 本日の東京時間も目立つ材料は乏しく、159円台後半を中心にもみ合う展開を見込む向きは多い。ただ、「160円を超えて介入がなければ、上昇に弾みがつきそう」(邦銀)との見方もある。

 ユーロは対円、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=171円39~39銭(前日午後5時、171円06~08銭)、対ドルでは1.0732~0732ドル(同1.0712~0713ドル)。