三菱商社長、原子力は競争力ある安定的な電源も、民間にはハイリスク

AI要約

三菱商事の中西勝也社長が、データセンターなどの需要拡大に伴い原子力の重要性を述べつつも、民間企業にとってのリスクを指摘。

民間企業が原子力事業に参入するリスクの高さを認識し、議論が必要であると述べた。

日本では原発再稼働やエネルギー政策の見直しが進行中であり、原子力に関する議論が活発化している。

(ブルームバーグ): 三菱商事の中西勝也社長は21日、国内でデータセンターなどが増え電力需要が拡大する中で、競争力のある安定的な電源は原子力だと考える一方で、民間企業にとってはリスクが高すぎるとの認識を示した。

中西氏は同日都内で開いた株主総会で、株主からの質問に回答する中で原子力発電に関する考え方を示した。原子力事業を日本で手掛けることについては「厳しい」とし、「責任の範囲が青天井」であり、そうしたリスクを民間企業は取ることはないと説明。民間の負担が重い点を議論していく必要があるのではないかとした。

足元では柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に向けて地元の理解を得る取り組みが進められているほか、中長期のエネルギー政策の方向性を示す「エネルギー基本計画」の見直しも始まっており、原発の扱いに向けた議論が活発になっている。

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