FRB、年内利下げ開始適切 インフレ低下の兆し=クーグラー理事

AI要約

米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は、インフレ率の低下の兆しが見えると述べ、経済情勢が良好な方向に向かう限り、年内の利下げ開始が適切と語った。

クーグラー理事は、インフレ率がまだ高いものの、経済の進展に楽観的で、2%の目標に向けて順調に前進していると述べた。

さらに、インフレ期待の安定化やAI関連の投資拡大による生産性向上の可能性を指摘し、労働市場も良好な均衡に向かっていると認識している。

FRB、年内利下げ開始適切 インフレ低下の兆し=クーグラー理事

Dan Burns Ann Saphir

[18日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は18日、インフレ低下の兆しが出ているとの認識を示し、インフレ率は現時点でなお高すぎるものの、経済情勢が「正しい方向」に進み続ける限り、年内の利下げ開始が適切になると述べた。

クーグラー理事は「インフレについて楽観的な見方ができるいくつかの理由」と題する講演で、インフレ率をFRBが目標とする2%に戻すには一段の進展が必要としながらも、「経済情勢は正しい方向に向かっている」と指摘。「経済が自分自身の予想通りに進展すれば、年内に金融緩和を開始するのが適切になる可能性が高い」と述べた。

物価情勢について「現時点でインフレ率はなお高すぎる」としながらも、「全体的な進展に勇気付けられている」とし、経済指標を踏まえ、FRBが掲げる2%のインフレ目標達成に向け順調に前進していると「慎重ながらも楽観的」に構えていると語った。

インフレに関する自身の楽観的な見方を裏付ける要因として、インフレ期待の安定化などを挙げた。

また、人工知能(AI)関連の投資が拡大していることなどで、生産性が引き続き向上する可能性があるとも指摘。労働市場はより良好な均衡に向かっているとの認識を示した。

この日に発表された5月の小売売上高(季節調整済み)の伸びが予想を下回ったことについては「消費支出の減速を示す新たな兆候」と述べた。