〔米株式〕NYダウ上伸に転じる、140ドル高(17日午後1時40分)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、長期金利の上昇を懸念して売りが先行したものの、FRB高官の発言を受けてプラス圏に浮上。

投資家は新たな材料を待ち、米長期金利の動向に敏感に反応している。

FRB高官の発言や経済指標の動向に注目が集まり、市場は様子見姿勢を示す。

 【ニューヨーク時事】週明け17日午後のニューヨーク株式相場は、新規材料待ちで手控えられる中を長期金利上昇を嫌気した売りが先行して始まったものの、その後は米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言などを背景に、プラス圏に浮上している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午後1時40分現在、前週末終値比148.08ドル高の3万8737.24ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は190.28ポイント高の1万7879.16。

 週内に複数のFRB高官の講演や、5月の米小売売上高や米鉱工業生産、S&Pグローバルの米製造業・サービス業購買担当者景況指数(PMI)速報値などの発表を控え、様子見気分が強い中、米長期金利の上昇が投資家心理の悪化につながり、ひとまず売り先行で寄り付いた。

 フィラデルフィア連邦準備銀行のハーカー総裁は17日の講演で、FRBの現行政策金利が「若干長期に」維持されることで、インフレ率を目標の2%へ戻す景気抑制的な水準を維持できるとの見方を示した。一方、利下げ時期については、経済動向が予想通りなら「年末までに1回の利下げが適切になる」との予想を示す一方、指標次第では年内2回の利下げもあり得るとの見方を示した。これらの発言を背景に、一転してプラス圏に浮上している。

 米ニューヨーク連銀が朝方発表した6月のニューヨーク州製造業景況指数は、総合でマイナス6.0となり、前月のマイナス15.6から上昇。市場予想(マイナス9.0=ロイター通信調べ)も上回った。