〔米株式〕NYダウもみ合い、26ドル高=ナスダックは続落(10日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、FRBの金融政策決定を控えてもみ合いとなっている。

米雇用統計の内容やFRBの利下げ観測の後退などが影響を与えている。

今週の注目材料はCPIとFOMC声明で、個別銘柄ではアップルやサウスウエスト航空の動向が注目されている。

 【ニューヨーク時事】週明け10日午前のニューヨーク株式相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を週内に控えて警戒感が強まる中、もみ合いとなっている。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前週末終値比26.42ドル高の3万8825.41ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は63.69ポイント安の1万7069.44と続落している。

 前週末7日に発表された5月の米雇用統計では、非農業部門就業者数が市場予想を大きく上回る増加幅となった一方、失業率は悪化するなど、強弱入り交じる内容だった。これを受け、FRBが9月にも利下げに踏み切るとの観測が幾分後退。米長期金利が高止まりする中、この日のダウ平均は安寄りしたが、あともみ合いに転じている。

 今週の最大の注目材料は、12日朝に発表される米消費者物価指数(CPI)と、同日午後公表の連邦公開市場委員会(FOMC)声明。今会合では、声明と併せて最新の経済・政策金利見通し(ドットプロット)も明らかにされる予定で、年内3回の利下げとする従来の想定が修正されるかどうかなどが焦点となっている。

 個別銘柄を見ると、この日から年次開発者会議「WWDC」を開くアップルが0.7%安。株式1株を10株に分割後、初の取引日を迎えたエヌビディアは2.3%安。半面、アクティビスト(物言う株主)として知られる米エリオット・インベストメント・マネジメントが約20億ドル相当の株式を取得したと報じられたサウスウエスト航空は7.7%高で推移している。