堂々たる体躯がユーザーを魅了! トヨタ三代目「ソアラ2.5GTツインターボL」とは

AI要約

初代ソアラは1981年に北米市場で販売を伸ばしていたトヨタが開発した高級パーソナルクーペ。

静かで振動が少ないソアラは成功し、バブル経済時代に象徴的な存在となった。

1991年式の三代目ソアラは高級感溢れる車で、電子制御アクティブサスペンションなどの先進装備も備えていた。

堂々たる体躯がユーザーを魅了! トヨタ三代目「ソアラ2.5GTツインターボL」とは

 初代ソアラのデビューは1981年、特に北米市場で販売を伸ばしていたトヨタが、さらなる利益拡大のために開発したのが発端です。

 当時米国はアメリカ企業の保護主義を強化しており、輸入台数の制限を敷いていました。その対抗手段として、利益率の高い高級モデルの創造を急いでいたのです。それが高級なパーソナルクーペ、ソアラなのです。

 ライバルはメルセデスSクラスクーペ、BMW6シリーズなどでした。欧米の最上級クーペに正面から挑んだトヨタ初のモデルと言っていいでしょう。

 世界のどのモデルより静かで振動が少ないソアラは、大ヒットしました。日本経済も右肩上がりでしたから、成功者の象徴として都会らクルーズする姿を頻繁に見掛けましたね。

 セレブ感溢れるソアラは、バブル経済とも親和性があります。金余り日本をフォローに1986年の誕生した二代目もヒット作となりました。その勢いを1991年に三代目が受け継いだのです。

 今回撮影したソアラは、三代目の1991年式になります。「ソアラ2.5GTツインターボL」。直列6気筒2.5リッターツインターボV型8気筒4リッターがラインナップしていましたが最高出力と最大トルクで勝る2.5ツインターボが人気だったのです。

 全長は4860mm、全幅は1790mm。令和の最近でこそ5メートルに迫る最高級クーペはありますが、当時としてはとても堂々たる体躯だったのです。

 1991年はバブル経済が泡と消えた頃でもありますから、販売は初代ほど華やかではありませんでした。高級感ある走り味や、湧き上がるようなパワーを備えていましたから、評判はとても高いのですが、販売価格もそれなりに高価でした。

 当時の希望販売価格は330万円を超えていました。上質な乗り味を実現するために電子制御アクティブサスペンションを組み込んでいたのですが、そのオプション価格は約200万円、最高級グレードは約750万円でしたから、バブル経済が過ぎ去ったこの時期には厳しいものでしたね。

 実はこの三代目ソアラは、高級な装備を充実させていただけではなく、先進的でかつ贅沢な作り込みをしています。いわばオーバクオリティ。次世代にフルモデルチェンジされるのは2001年になります。当時としては長寿モデルとなったのは、品質が高かったからでもあったのでしょうね。