汚染水放流1年…日本、来年から「汚染水タンク」本格解体へ

AI要約

福島第一原発を運営する東京電力が汚染水を保管するタンクの解体準備作業に入る。本格的な解体作業は来年から始まり、タンク解体は2026年まで続く予定。

東京電力は過去1年間で汚染水海洋放流を行い、約60基分の汚染水を放流している。原発内には今でも日々約80トンの汚染水が発生しており、ALPSを経て汚染水を保管している。

汚染水の放流により日本の水産業に打撃が与えられ、中国は日本産水産物の輸入を全面禁止した。日本政府は中国に対し禁輸撤回を要求し、代替市場を模索している。

汚染水放流1年…日本、来年から「汚染水タンク」本格解体へ

福島第一原発を運営している東京電力が汚染水を保管するタンクの解体準備作業に入る。昨年8月に汚染水の放流が始まって1年が経過、本格的なタンク解体は来年から行われる展望だ。

25日、読売新聞や産経新聞によると、東京電力は汚染水海洋放流で空のタンク21個を解体するための準備作業に今月末に着手する予定だ。福島第一原発にある汚染水保管タンクは計1046基だ。東京電力は保管敷地不足を理由に昨年8月24日から海洋放流を始めた。

来年から本格的な解体作業に入るために東京電力は今月からタンク内部や配管などに残っている汚染水を抜いて配管を撤去する作業に入る予定だ。タンク解体は来年初めから順次行われる。来年は12個、残りは2026年3月までに解体される。敷地は原発から除去された核燃料残骸(デブリ・debris)を臨時保管する予定だ。

東京電力が過去1年間で放流した汚染水はタンク約60基分、計5万4700余トンに達する。汚染水は2011年東日本大震災で発生した原発事故当時溶け出た核燃料を水で冷やす過程で大量発生した。雨水や地下水などが原発内に残っているデブリに触れながら今でも一日約80トンに達する汚染水が生じている。

日本政府はトリチウム(三重水素)を除く放射性物質を多核種除去設備(ALPS)を経て汚染水をタンクに保管している。汚染水放流を決めたのは菅義偉前首相で、タンクを増設することができる敷地の確保が難しいという理由で2021年4月海洋放流計画を決めた。昨年8月最初の放流を皮切りに東京電力は1回につき約7800トンの汚染水を期間を区切って放流している。

◇汚染水放流1年、日本の水産業打撃

これに先立って日本の汚染水放流に反対する中国は東京電力が汚染水の放流を開始するとすぐに日本産水産物に対する輸入を全面禁止した。これに関連し、岸田文雄首相は汚染水放流1年を迎えて24日、福島県を訪問して自らカツオやエビ、さしみなど水産物を試食した後、「中国に日本産水産物の禁輸措置を直ちに撤回するように強く要求し、すべてのレベルで応じるように尽力する」と話した。

中国の措置で日本産水産物輸出額は今年上半期7013億円で、前年同期比1.8%減ったことが分かった。特に農林水産省によると中国への輸出比重は43%も減少した。最も大きな打撃を受けたのは中国輸出の約半分を占めたホタテで、日本政府は代わりに米国や欧州などへの輸出を打診した。

汚染水の放流および水産物禁輸措置に対する両国間の立場の違いに変化がない中、今年11月にブラジルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で中日首脳会談が実現するかどうかも関心が集まっている。中国の習近平国家主席と9月末の自民党総裁選挙を通じて新たに選出される日本の首相がともにG20サミットに出席する場合、両国間首脳会談の推進を通じて水産物輸入中断解決のための糸口を探るだろうと読売は予想している。