「北朝鮮、境界地域での中国無線局設置に反対」…朝中の異常気流が深化か

AI要約

中国が北朝鮮との境界地域に無線局を設置する計画に対し、北朝鮮が反対を表明。異例の外交的措置となる可能性がある。

北朝鮮と中国の貿易額が縮小傾向にあり、中国が北朝鮮の労働者を全員帰国させる方針を示した。関係の悪化が深まっている。

北朝鮮はロシアとの関係強化を模索中であり、中国との関係が複雑化している。

「北朝鮮、境界地域での中国無線局設置に反対」…朝中の異常気流が深化か

中国が北朝鮮との境界地域にラジオ放送などに使用する無線局の設置を計画すると、北朝鮮が自国の周波数に深刻な干渉を及ぼすとして反対したと、共同通信が25日報じた。朝中の異常気流が深化しているという解釈が出ている。

共同通信によると、北朝鮮は先月24日、国際電気通信連合(ITU)に送ったメールで「中国が計画中の無線局のうち丹東基地局を含む17の基地局が『深刻な干渉』を及ぼす恐れがある」とし、国境付近での中国の通信施設設置計画に反対の立場を明らかにした。

続いて「中国は事前調整を要請したことがない」とし「こうした措置はITU指針と1981年に締結された2国間協定に違反する」とも主張した。2国間協定に関する具体的な内容には言及しなかった。

共同通信は「北朝鮮が中国に対する不満を表出する外交的措置を見せるのは異例」と評価した。礒﨑敦仁慶応大教授は「北朝鮮国営メディアの報道パターンからも関係悪化の兆候が捕捉された」とし「(北朝鮮労働党機関紙の)労働新聞は数カ月前から中国の習近平国家主席や朝中修交75周年に言及していない。現在の関係は正常でないようだ」と述べた。

北朝鮮が6月に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とプーチン大統領の戦略的パートナー関係条約締結などを通じてロシアと緊密な関係を模索する中、朝中の異常気流説は引き続き提起されてきた。

北朝鮮の対外貿易の90%以上を占める中国との貿易額は3カ月連続で減少した。19日に発表された中国海関総署「7月の貿易現況資料」によると、先月の朝中貿易額は1億4475万ドル(約210億円)と集計された。前月の6月に比べて18.8%も減少した。朝中貿易は4月が1億9399万ドル、5月が1億8134万ドルと減少が続いている。

7月には中国がビザが満了した自国内の北朝鮮労働者を段階的でなく全員を帰国させるという立場を維持していると伝えられた。これに先立ち中国の習近平主席と金正恩委員長の首脳会談を記念するために設置された中国大連市の「足形」が覆われて消されていることが確認された。