モスクワ市長が「史上最大規模」のドローン攻撃を非難 ウ軍はロシアの93集落制圧

AI要約

ウクライナ軍がロシア南西部クルスク州に対する越境攻撃を行い、主要な橋を破壊。一方、モスクワ市長がウクライナからの史上最大規模のドローン攻撃を非難。

攻撃の目的はロシア兵力のまひと補給路の断絶。ウクライナ軍が橋を破壊し、ロシアは浮桟橋を建設するなど対抗措置を取る。

ウクライナの小型ドローンが浮桟橋を攻撃し破壊。ロシアの防空システムも機能していると主張。

モスクワ市長が「史上最大規模」のドローン攻撃を非難 ウ軍はロシアの93集落制圧

(CNN) ウクライナ軍は今月に入り、ロシア南西部クルスク州に対して越境攻撃を仕掛け、同州のセイム川に架かる主要な橋を破壊している。一方、モスクワ市長は21日、ウクライナがモスクワに「史上最大規模」のドローン(無人機)攻撃を仕掛けたとして非難した。

ウクライナが主要な橋を破壊する狙いはロシアの兵たん能力をまひさせ、補給路を断つことにある。

クルスク州のセイム川に架かる橋の少なくとも二つが先週、使用できなくなった。ウクライナは一つを「精密爆撃」で破壊したと述べ、ロシアはウクライナがもう一つの橋の破壊に西側諸国が供与したロケット弾を使用したと主張した。

衛星画像によると、ロシアはその後、セイム川に少なくとも三つの浮桟橋を建設した。

CNNが入手し、位置を特定した映像によると、ウクライナのドローンはこの浮桟橋の一つを標的にした。

使用されたドローンは、標的に衝突して爆発し、弾頭を爆発させてドローン自体を破壊するように設計されていた。ミサイルを投下した後に基地に戻る従来の大型軍用ドローンと比べてこれらのドローンは小型で検知されにくく、遠方から発射できる。

映像にはドローンが浮桟橋の設置と移動に使用された車両の一つに衝突する様子が映っている。ドローンが車両を破壊したかどうかは不明。20日時点の衛星画像からは、橋が消失し、橋があった場所に大きな焼け跡があることが分かる。

衛星画像には川の近くの別の部分に新しい桟橋がかかっている様子が写っている。欧州宇宙機関とプラネットラボの衛星画像では三つ目の浮桟橋も確認された。

クルスク州への攻撃により、ロシアは自国領の防衛の強化に苦慮している。ウクライナ軍は20日、奇襲攻撃を開始して以来、ロシアの防衛網を突破して最大35キロ前進し、93の集落を制圧したと述べた。

ロシア当局は21日、自国の防空システムが前日の夜からウクライナのドローン45機を破壊したと主張した。そのうち11機はモスクワ上空、2機はロシア西部のウクライナ国境沿いに位置するベルゴロド州、2機はクルスク州で破壊された。

モスクワのソビャニン市長は同日、テレグラムで「この試みはモスクワに対するこれまでで最大規模のドローン攻撃だ」と非難した。

ロイター通信はソビャニン氏の発言を引用し、ドローンの一部はロシア大統領府の南約38キロにあるポドリスク市上空で破壊されたと伝えた。

ソビャニン氏の発言によると、これまでの情報では負傷者や被害はでていない。ロイター通信はこの発言を独自に確認できておらず、ウクライナからのコメントはすぐには得られなかった。