中国、社会保障基金を強化・拡大へ 高齢化に対応=年金基金幹部

AI要約

中国の年金基金が高齢化社会への対応を強化するため、基金の拡大や投資方針の改善を表明。

人口高齢化に備え、介護産業の支援や国内資本市場への投資を増やす方針。

中国科学院の予測では2035年には年金制度が資金不足になる可能性。高齢化に備えた戦略的準備の緊急性が強調されている。

中国、社会保障基金を強化・拡大へ 高齢化に対応=年金基金幹部

[香港 20日 ロイター] - 中国の年金基金、全国社会保障基金の丁学東党組書記は、急速に高齢化する社会を支えるために基金を「より大きく、より強く」すると表明した。共産党機関紙・学習時報が20日報じた。

同基金は人口の高齢化に「効果的に」対応し、「介護産業の発展のための政策メカニズムを改善する」と語った。

国内資本市場への投資を増やし、「国民経済と国民生活に関連する戦略的・基礎的分野への長期株式投資を増やす」と述べた。

政府の主要な優先事項である科学技術革新と新たな質の高い生産性への投資を増やす考えを示した。

年金基金の投資規模を改善・拡大し、「重要な財務情報を積極的に国民に開示」し、「オープンかつ透明な方法」で投資を行うと述べた。

中国では今後10年間でおよそ3億人が退職する。国営の中国科学院は、中国の年金制度は2035年までに資金が枯渇すると予想している。

丁氏は中国がすでに中程度の高齢化段階に入っていると指摘。今後10年で深刻な高齢化が進むということは、「戦略的準備基金の拡大・強化の緊急性と困難さが前例のないもの」であることを意味すると強調した。