米民主党大会会場付近でガザ攻撃への抗議デモ、一部が侵入防止柵突破

AI要約

米民主党大会が開幕し、シカゴでガザ地区への攻撃に抗議するデモが行われた。

デモ参加者が侵入防止柵を一時突破し、警官隊に連行される出来事があった。

ガザ紛争が民主党にとって大きな問題となっており、激戦州での有権者の動向も注目されている。

米民主党大会会場付近でガザ攻撃への抗議デモ、一部が侵入防止柵突破

【AFP=時事】米民主党大会が19日、開幕したイリノイ州シカゴで開幕した。それに合わせてイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への攻撃に抗議するデモが行われ、参加者の一部が会場外周に設置されたフェンスを一時突破する出来事があった。ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領がカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領に大統領選民主党候補のバトンを正式に渡す数時間前のことだった。

 今週大規模なデモを実施し、昨年10月7日のイスラム組織ハマス(Hamas)による奇襲以降、バイデン・ハリス政権がイスラエルのハマス掃討作戦を支援していることに抗議するよう複数の団体が呼び掛けていた。

 数千人規模のデモ隊から約100人が離脱し、会場のユナイテッドセンター(United Center)を囲む金属製の侵入防止柵に狙いを付けた。

 青いヘルメットをかぶり盾と黒い警棒を手にした警官隊が、デモ隊が内側の防御線に近づくのを阻止した。AFP特派員は、警官が数人がかりで、黒い服を着たデモ参加者の手足を持って連行するのを確認した。

 シカゴ警察は、デモ参加者が「民主党全国大会会場の外周に沿って設置された侵入防止柵の一部を突破した」「警察官が直ちに現場に駆けつけ、事態を収拾した。内側の防御線が突破されることはなく、保護対象者に対する脅威もなかった」と述べた。

 警察はその後、会場近くの公園にいたデモ参加者6人前後を排除した。中にはピンクのガスマスクを着けた人もいた。

 参加者らは退去する間も、「パレスチナを解放せよ」「行進しよう」などとシュプレヒコールを上げ続けた。

 ガザ紛争は、11月5日の米大統領選を控える民主党にとって大きなあつれきを生む問題となっている。特に激戦州で、かつて信頼できる民主党支持層だったイスラム教徒やアラブ系の有権者の民主党離れを招く恐れもある。【翻訳編集】 AFPBB News