アフリカの公衆衛生機関、エムポックスの感染拡大で緊急宣言

AI要約

アフリカ連合(AU)の疾病対策センター(CDC)はエムポックス(サル痘)感染拡大を受けて公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

感染が急速に広がり、アフリカCDCは大陸全体で1000万回分以上のワクチンが必要であるが、供給は不足している。

今年に入りアフリカ大陸で報告されているエムポックスの症例と死者数は昨年比で急増しており、緊急対応が求められている。

アフリカの公衆衛生機関、エムポックスの感染拡大で緊急宣言

Jessica Donati

[13日 ロイター] - アフリカ連合(AU)の疾病対策センター(CDC)は13日、コンゴから近隣諸国に感染が拡大したエムポックス(サル痘)を巡り「公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。

アフリカCDCは先週、エムポックスの急速な感染拡大について警告していた。エムポックスはほとんどの場合は軽症だが、死に至ることもある。

アフリカCDCのカセヤ事務局長は会見で「我々は本日、大陸の安全に関する公衆衛生上の緊急事態を宣言し、我々の機関、集団的意志、資源を動員して迅速かつ断固たる行動を取る」と述べた。

アフリカ大陸には1000万回分以上のワクチンが必要だが、供給可能なのは20万回分程度しかないと述べた。アフリカ大陸への供給を早急に増やすよう努力すると表明した。

「2024年の300万回分を皮切りに、アフリカで1000万回分以上を確保する明確な計画がある」と説明したが、ワクチンの調達先については明らかにしなかった。

今年に入りアフリカ大陸で1万5000件以上のエムポックスの症例と461人の死亡が報告されており、昨年の同時期と比べて160%の増加となっている。症例が報告されている国は計18カ国に上る。