金メダルを獲得した米国女子体操チームを支えたセラピー犬!選手のメンタルを支えた「影の立役者」のお仕事とは?

AI要約

米国体操代表チームの専属のセラピー犬ビーコンが、選手やコーチのストレスや不安を緩和する役割を果たしている。

セラピー犬は選手の負傷時や試合後の緊張を和らげるなど、重要な存在として活躍している。

ビーコンは体操協会が初めて雇ったセラピー犬であり、体操界のメンタルヘルスへの取り組みの一環として活動している。

金メダルを獲得した米国女子体操チームを支えたセラピー犬!選手のメンタルを支えた「影の立役者」のお仕事とは?

体操女子団体総合で金メダルを獲得した米国の体操代表チームには、専属のセラピー犬がいる。

同チームは、パリ五輪で合計8つのメダルを獲得し、圧倒的な強さをみせた。その勝利に大きな貢献をした「影の立役者」として、この専属のセラピー犬に注目が集まっている。

名前はビーコン。現在4歳のゴールデンレトリバーは、子供の頃からセラピー犬のトレーニングを受けてきたプロフェッショナルだ。

ビーコンは、オリンピックまでの約1年間、米国の体操選手たちのストレスや不安を緩和する仕事に従事してきた。

英紙「ガーディアン」によれば、ビーコンは米国体操協会が雇った初のセラピー犬で、オリンピック代表選考会のときから、選手やコーチらを支えてきたという。

選考会では、有望だった選手たちが負傷するというアクシデントもあった。

そんななかで、ビーコンは負傷した選手の側に寄り添い、また、試合のあとも他の選手やコーチたちの緊張を和らげるなど、選考会中は「1日15時間もセラピー犬として働いていた」と、スポーツ誌「ESPN」は報じている。

セラピー犬を導入して、選手やコーチたちの不安やストレスを緩和するというアイデアは、ビーコンの飼い主で元体操選手兼コーチであるトレイシー・キャラハン・モルナーと、同協会の体操プログラム担当のキャロライン・ハンターによって生まれた。

ガーディアンによれば、このセラピー犬の導入は「米国体操協会のメンタルヘルスへの取り組みの一部である」という。同協会は他にも、アスリートのケアを専門とするセラピスト・チームやマインドフルネス・セッションを選手たちのために用意している。

これは、東京オリンピックでの教訓、そして、米国体操界を震撼させた元チームドクターのラリー・ナッサーによる女子選手への性的虐待のスキャンダルを受けてのものだと、同紙は示唆している。

東京オリンピックでは、最も注目を集めていたバイルズが、メンタルヘルスの不調を理由に出場辞退を発表したが、彼女のこの「勇気ある決断」により、「体操競技において精神的な健康がいかに重要であるか」という教訓が広まったと言われている。

ビーコンの飼い主のモルナーが各紙に語ったところによれば、「ビーコンのような(トレーニングを受けた)セラピー犬には人のストレスや不安を感じ取る力がある」そうだ。そして、その人に寄り添い「ストレスをスポンジのように吸収する」のだという。

そのため、セラピー犬として働いたあとは、ビーコンも「十分な睡眠が必要」だと、モルナーは語っている。