日本、表情曇る 正念場の最終種目へ―AS〔五輪〕
チームの日本選手らは得点が振るわず、4位に後退する。
佐藤のミスによるリフト失敗が最も低い評価を受け、チームは立て直しを図る。
最終種目に向けて、吉田はチーム全員で粘り強く戦う決意を示す。
得点を見た瞬間、チームの日本選手らは表情が曇った。
3位で迎えた二つ目の演技、フリールーティン(FR)。序盤のリフトが認定されず、約15点を失った。これにより、テクニカルルーティン(TR)との合計得点で4位に後退した。
最低評価を受けたのは、二つ目のリフト。跳び上がったジャンパーの佐藤が体を真っすぐに伸ばし切れずに着水。事前に申告した技を完遂しなかったと見なされた。TRの時と同様に、日本側は「許容範囲だ」と抗議したが、今回は受け入れてもらえなかった。
佐藤は責任を感じてむせび泣いた。主将の吉田は「本人が一番悔しいと思うが、絶対に前を向かせたいし、他の6人も後ろを向かせない」と8人全員での立て直しを期す。
この日ミスしたリフトは、7日のチーム最終種目アクロバティックルーティンにも組み込んでいる。同じミスをせず、約6点差ある3位スペインにどこまで迫れるか。正念場を前に、吉田は「諦めずに粘っていきたい」と自らを奮い立たせた。