英暴動、マスク氏の「内戦」発言は「無責任」 法相

AI要約

イーロン・マスク氏による極右の暴動に関するコメントに法相が非難

暴動の原因や拡大の経緯、警察官の負傷、対応策について

政府や首相の声明、マスク氏とのやり取り、対立構図の展開

英暴動、マスク氏の「内戦」発言は「無責任」 法相

【AFP=時事】英国のハイディ・アレクサンダー(Heidi Alexander)法相は6日、実業家でX(旧ツイッター)のオーナーでもあるイーロン・マスク(Elon Musk)氏によるイングランドと北アイルランドに広がっている極右の暴動に関するコメントは「容認できない」と非難した。

 マスク氏は4日、暴動の原因は「大量の移民と開かれた国境」だとする他のユーザーの投稿にリプライする形で、英国の「内戦は避けられない」とXに投稿し、批判を浴びた。翌5日にもキア・スターマー(Keir Starmer)首相のポストに挑発的なリプライを行い、さらなる非難を招いた。

 アレクサンダー氏は英タイムズラジオで、「『内戦』のような言葉を用いるのは決して容認できない」とし、「極めて無責任」だと非難。

「警察官が重傷を負い、建物が放火されている。こうした状況では、プラットフォームを所有する誰もが責任を持って影響力を行使するべきだ」と述べた

 反移民派による暴動は、イングランド北西部サウスポート(Southport)で7月29日、米人気歌手テイラー・スウィフト(Taylor Swift)さんをテーマにした子ども向けのダンスイベントが襲撃され、子ども3人が殺害されたのをきっかけにイングランド全土に広がっている。

 アクセル・ルダクバナ(Axel Rudakubana)容疑者(17)は英国生まれだが、ソーシャルメディアではイスラム教徒の難民認定申請者だとの偽情報が拡散され、暴動が激化している。

 モスク(イスラム礼拝所)や難民認定申請者の滞在先となっているホテルが標的にされ、政府はモスクの警備を強化している。

 スターマー氏は5日にXで、「オフラインだけではなく、オンラインにも刑法を適用する」とし、「モスクやイスラム教徒コミュニティーへの攻撃は容認しない」と表明した。

 これに対しマスク氏は、「『すべての』コミュニティーへの攻撃を懸念するべきではないのか」とリプライした。【翻訳編集】 AFPBB News