《パリ五輪直送ルポ》高速鉄道TGV事件簿 まさかのフライング発車…日本ではあり得ない対応に驚きも

AI要約

南仏のリヨンでのサッカー男子準々決勝取材に向かった際、高速鉄道「TGV」での出来事を経験した。

パリからの帰路で乗車できないトラブルに巻き込まれたが、近隣駅からの列車に乗り継ぐことで取材現場に間に合った。

フランスの鉄道事情に驚きつつ、日本の鉄道システムの利便性に感謝する出来事となった。

《パリ五輪直送ルポ》高速鉄道TGV事件簿 まさかのフライング発車…日本ではあり得ない対応に驚きも

サッカー男子準々決勝取材のため南仏の街リヨンに向かった。パリから2時間超、揺られたのは高速鉄道「TGV」。定刻より遅れるのも困るが、まさかの2分もフライングして発車した。

先日、北仏の街リールでバスケットボール男女の取材を終え、TGVでパリに戻る際にはもっと恐ろしいことが起きた。改札でQRコードの切符をかざしても反応せず、駅員に「どうして乗れないのか?」と聞いても、首を横に振って「次の列車に乗ってくれ」の一点張り。駅窓口のスタッフも同じ回答だった。

次の列車を待っていたらパリでの取材予定に遅れてしまうかも…。不安とともにモニターに目をやると、徒歩5分の近隣駅から20分後にパリ行きのTGVが出るではないか! 駅員に振り替え乗車を頼むと、「幸運を祈るよ!」と言いながら乗車証明書を手渡してくれて、無事にパリの取材現場に間に合った。

一連の事態についてパリ駐在の知人に聞くと、「混雑したら勝手に改札を封鎖されて乗れないこともある。発車20分前には改札前で並ぶこと」とのこと。日本ではあり得ない対応に驚くとともに、時間に正確で融通が利くわが国の鉄道のありがたみを改めて感じた。 (山戸英州)