9・11同時テロ「首謀者」、モハメド被告ら3人の司法取引が成立 米国防総省

AI要約

米国防総省は、ハリド・シェイク・モハメド被告など3人が司法取引に応じたことを明らかにした。モハメド被告は9・11同時テロにかかわった容疑で起訴され、共謀罪で有罪を認める代わりに死刑ではなく終身刑とする司法取引に応じた。

軍事法廷での裁判は、拷問問題や裁判官の交代などにより長期化したが、終身刑の言い渡しで裁判が和らぐことが期待される。バイデン政権は、グアンタナモ湾の収容所閉鎖を優先し、数人の収容者を国外退去させたが、依然として数十人が拘束されている。

初公判が予定されていたが、裁判官の交代やコロナ禍により延期されており、収容所での拘束状況や法的問題の解決が焦点となっている。

9・11同時テロ「首謀者」、モハメド被告ら3人の司法取引が成立 米国防総省

(CNN) 米国防総省は、2001年9月11日の米同時多発テロ首謀者とされるハリド・シェイク・モハメド被告など3人が司法取引に応じたことを明らかにした。

モハメド被告は9・11同時テロにかかわったとして03年にパキスタンで逮捕され、共謀、テロ、戦争のルールに違反する殺人や民間人攻撃などの罪で08年に起訴された。検察側は死刑を求刑していた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、モハメド被告ら3人は共謀罪で有罪を認める代わりに死刑ではなく終身刑とする司法取引に応じた。

これにより、モハメド被告に死刑を求刑して裁判が長期化・複雑化する事態は回避できる。終身刑を言い渡された3人がどこで服役するのかは分かっていない。

軍事法廷で開かれたモハメド被告らに対する裁判は、米中央情報局(CIA)の極秘収容所で00年代に行われた拷問の問題の取り扱いをめぐって難航した。拷問を通じて得た証拠が裁判で認められるかどうかについて、検察側は法的問題を突き付けられた。

初公判は21年1月11日の予定だったが、裁判官2人が退いたために予定がずれ込み、コロナ禍でさらに先延ばしされた。

バイデン政権は、モハメド被告らが収容されていたキューバのグアンタナモ湾にある収容所の閉鎖を優先し、国家の安全を脅かす重大な脅威とはみなさないとした数人を国外退去させた。しかし今も数十人が同施設で拘束されている。