ロシア軍、発泡プラの安価ドローン投入、ウクライナ軍を偵察

AI要約

ロシア軍がウクライナ攻撃で安価な新型無人機(ドローン)を投入し始め、防空配備を特定しウクライナ側が被害を記録する狙いがあることが判明。

ロシア軍はウクライナに2種類の新型ドローンを使用しており、そのうち1種類は携帯電話SIMカードを搭載していた。

新型ドローンは形状が攻撃型無人機「シャヘド」に似ており、おとりとして使用される可能性が高い。

ロシア軍、発泡プラの安価ドローン投入、ウクライナ軍を偵察

Tom Balmforth

[ロンドン 26日 ロイター] - ロシア軍がウクライナ攻撃で発泡プラスチック素材や合板を使った安価な新型無人機(ドローン)を投入し始めたことが、ウクライナ軍諜報機関の広報担当者の話で分かった。防空配備を特定し、ウクライナ側が被った損害全てを撮影し、おとりとして使うのが狙いという。

広報担当者によると、ロシア軍は過去2、3週間にわたる計5回のドローン攻撃で2種類の新型ドローンを投入。このうち1種類は、ロシア軍に画像を送信するためのカメラに加え、ウクライナの携帯電話SIMカードを搭載していた。

地上から見ると形状がイラン製の攻撃型無人機「シャヘド」に酷似し、編隊を組んで飛行する。通常の攻撃ドローンと見分けがほぼつかないため、ウクライナ軍は撃墜する。その際に防空配備が明らかなってしまう。爆発物は搭載しても少量に限られ、おとりとして使用されているとみられる。

同広報担当者は、新型ドローンは長距離を飛行するにもかかわらず、1機当たり1万ドル程度にとどまり、防空ミサイルよりもはるかに安価に製造できると指摘。高度は1000メートルで飛行できるため、地上からの機関銃や自動小銃の射程外にあるという。