トランプ氏「再執権すれば金正恩とうまく付き合う」…米共和党大統領選候補受諾演説(1)

AI要約

米共和党全国大会でのトランプ前大統領の演説を要約すると、彼は統合を強調し、国内外の安定、そして米国第一主義を掲げた。前回の攻撃的なイメージを脱却し、統合の指導者としての姿を示した。

トランプ氏は銃撃事件の影響を強調し、急襲を生き延びたことを神の加護として語った。バイデン大統領については批判を行い、カマラ・ハリス副大統領には触れなかった。

統合を訴えるトランプ前大統領の演説は「ファイト!」というメッセージで締めくくられ、彼の再選への意欲が感じられた。

「私は今夜、自信、力、希望のメッセージを持って皆さんの前に立ちました」。

18日(現地時間)、米共和党全国大会が開かれたウィスコンシン州ミルウォーキーのコンベンション行事場。歌手リー・グリーンウッドが舞台で自身の曲「God Bless the USA」を歌う中で登場したドナルド・トランプ前大統領は「USA!」を連呼しながら歓迎する代議員や党員に「サンキュー」を繰り返し、このように口を開いた。トランプ氏が大統領選候補指名受諾演説で2016年、20年に続いて3回目の大統領選挙挑戦を公式化した瞬間だった。

銃撃事件から5日ぶりに大衆の前でマイクを握ったトランプ氏の演説の核心キーワードは政治・社会部門の「統合」、外交・安保部門の「力と安定」、経済・貿易部門の「米国第一主義」に要約される。トランプ氏は「不和と分裂を治癒しなければいけない。私は米国の半分でなく米国全体のための大統領になるために出馬する」とし、統合を強調した。2016年、20年の大統領選挙当時に相手候補を激しく攻撃し、低所得白人男性の怒りの情緒を刺激した以前の「ネガティブ・トランプ」が「ポジティブ・トランプ」への変身を宣言する場面だった。

トランプ氏は「台湾、韓国、フィリピンなどで戦争の亡霊が大きくなっている。現政権が作り出したウクライナ戦争、ガザ地区戦争など国際的な危機を終わらせる」とし、平和を話した。特に「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、国務委員長)と私はとてもうまく付き合った。北朝鮮のミサイル発射を防いだ」とし「核兵器を多く持つ人とうまく付き合うのは良いこと」と述べた。また「今は北朝鮮がまた(挑発)行動をしているが、私たちが帰ってくれば彼とまたうまく付き合う」とし「彼はまた私に会いたがっているはず」とも語った。トランプ氏が再執権する場合、金正恩委員長との朝米首脳会談がまた推進される可能性があることを予想させる。

トランプ氏は演説の序盤に銃撃事件当時の状況を詳細に伝え、軽傷で済んだことを「神の加護」「摂理的瞬間」などという言葉で説明した。トランプ氏は「暗殺者の銃弾を4分の1インチ(0.635センチ)の差で避けて私は生きることができた」とし「(耳の上の部分に)銃弾が当たって血が流れたが、神が私の味方で安全だと感じた」と振り返った。「最後の瞬間に頭を動かしていなければ私は今夜ここにいなかったはず」と話すと、一部の代議員・党員は目に涙を浮かべた。続いて「全能の神の加護で今この席でみなさんの前に立っている」とし、自分は大丈夫だということを知らせるために数千人の前で右腕を上げて「ファイト(闘おう)」と叫んだと説明した。トランプ氏は銃撃事件の後、最終演説文を大幅に手を加えたという。再対決相手のバイデン大統領に向けた政治的な攻撃を緩和し、「統合の指導者」イメージを浮き彫りにする方向に修正したということだ。

「歴代最長時間の大統領選候補指名受諾演説」(ポリティコ)と伝えられたこの日の93分の演説で「バイデン」という固有名詞に言及したのはわずか一回だけだった。「歴代最悪の大統領10人よりもバイデンがより大きな被害をもたらした」と話した。カマラ・ハリス副大統領への言及はなかった。