トランプ前大統領の「団結メッセージ」はいつまで続く? 側近が語る「今後の動向」

AI要約

トランプ前大統領は暗殺未遂事件後、団結を呼びかけるメッセージを打ち出しており、その戦略について分析が行われている。

選挙集会での銃撃事件をきっかけに、トランプ前大統領は演説内容を見直し、団結をテーマに据えるようになった。しかし、そのメッセージの持続性や受容性は不透明である。

トランプ前大統領は団結を強調するが、選挙戦略上では他の重要なテーマにも焦点を当てており、団結だけが勝利をもたらすものではない可能性が示唆されている。

トランプ前大統領の「団結メッセージ」はいつまで続く? 側近が語る「今後の動向」

暗殺未遂事件後、トランプ前大統領は自身の歯に衣着せぬ物言いを封印し、人々に団結を呼びかけるようになった。この変化は恒久的なものなのだろうか? 英紙「ガーディアン」が側近たちの発言から、トランプ前大統領のこうした戦略の今後について分析している。

選挙集会での銃撃事件を生き延びた後、ドナルド・トランプ前大統領は死が間近に迫ったこの体験を通じて考えを変え、団結のメッセージを打ち出そうと思ったようだ。しかし、彼が米国をひとつにすると発言してから2日後の時点では、このメッセージが歓迎されるのか、そしてどのくらい続くのかは定かではなかった。

トランプ前大統領は7月14日、米紙「ニューヨーク・ポスト」のインタビューで、銃撃事件が起こるまでは、共和党全国大会の演説でバイデン大統領に対し辛辣な発言をするつもりだったと語った。

関係者によると、前大統領は銃撃事件以来、スピーチライターのロス・ワーシントンと演説内容を練り直しているとされており、単なる候補者ではなく、大統領であるかのように振る舞うことについて話し合っているという。

団結というテーマに対する政治的アプローチは通常、党派間の分裂を乗り越える、あるいは扇動的な発言を和らげるよう呼びかけることを中心に展開する。トランプ前大統領がそうしたメッセージを取り入れるのか、そしてそれを伝え続けるのかは依然として不透明だ。

もしかすると彼はいま、自分を国の団結に向けた最高司令官だと考え、2020年の大統領選でそうしたメッセージを掲げて成功したバイデン大統領からその仕事を引き継ぎ、彼に対する痛烈な批判や人格攻撃は側近たちに任せるつもりなのかもしれない。それは16日夜の共和党全国大会でおこなわれた上院議員らの演説からも、ある程度見て取ることができる。

とはいえ、党全国大会に合わせてジョージタウン大学が主催したイベントで、トランプ前大統領の選挙運動の責任者を務めるクリス・ラチビタは、こうした団結のメッセージは11月の選挙での勝利を犠牲にしてまで伝えられるものではないことを示唆した。

「これは明らかに我が国を団結させる機会です。しかし、私たちが選挙運動の真っ最中であることを忘れないでください」とラチビタは語った。「私たちは、普通の米国人を苦しめている問題にもう一度真正面から向き合い、それらに対する答えを出すことに重点を置いています」