韓国で「望まない失職」123万7千人…最も増えたのは40~50代

AI要約

非自発的失職者の増加が続いており、2年あまりの良好な雇用環境が崩れていることが懸念される。

特に50代や製造業などでの非自発的失職者が増加しており、内需の低迷が影響している可能性がある。

就業者数の増加幅も減少しており、雇用市場が冷めつつある状況が続いている。

 職場が廃業したり解雇されたりといった理由で働く場を失った非自発的失職者の増加幅が、5カ月連続で拡大している。2年あまり続いてきた良好な雇用環境が崩れつつあるようだ。

 18日に共に民主党のファン・ジョンア議員室と立法調査処が統計庁の雇用動向マイクロデータを分析した結果を確認すると、先月の非自発的失職者は前年同月と比べて16.9%増の123万7千人を記録した。

 非自発的失職者は対前年同月比で5カ月連続で増加している。今年1月には2.3%減少していた非自発的失職者は2月(4.3%)に増加に転じ、3月5.9%、4月6.9%、5月14.7%、6月16.9%と集計されている。

 意に反して働く場所を失った人々が増え続けているのだ。非自発的失職者とは、通っていた職場が廃業した、仕事が減った、解雇されたなどの他意によって職を失った人を意味する。家事、子育て、給与に対する不満などを理由に自発的に仕事を辞めた人は含まれない。

 年齢層ごとに見ると、50代の非自発的失職者の増加幅が27.1%で最も大きく、40代(20.7%)がそれに次いだ。青年層(15~29歳)の非自発的失職者も前年同月に比べ17.8%増の22万7千人にのぼる。3月(1.1%)、4月(8.2%)、5月(16.5%)と増加幅も拡大している。

 産業別に見ると製造業(43.4%)、建設業(34.1%)、情報通信業(42.3%)などで非自発的失職者が大きく増えている。卸売・小売業でも33.7%増、宿泊・飲食店業でも24.4%増だった。内需の低迷が雇用の減少につながったとみられる。専門科学・技術サービス業でも非自発的失職は21.7%増だった。

 これは、このところ就業者数の増加が減速するなど、雇用市場が冷めつつあることを示す現象だと解釈される。今年の就業者数の増加幅は5月が8万人、6月が9万6千人にとどまった。就業者数の増加幅が対前年比で10万人を下回ったのは、2021年3月以降で初めて。

アン・テホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )