ガザ南部の全医療施設 「限界」に近い 赤十字

AI要約

イスラエルの空爆による負傷者が増加し、ガザ地区南部の医療施設が限界に達していることがICRCによって指摘された。

南部ラファでの野外病院では多くの負傷者を受け入れ、医療機関の対応能力が限界に達していることが明らかになった。

医療物資の限界や医療提供体制の減少により、再度の攻撃で医師らは極めて難しい選択を迫られる可能性がある。

ガザ南部の全医療施設 「限界」に近い 赤十字

【AFP=時事】赤十字国際委員会(ICRC)は18日、イスラエルの空爆による負傷者が増え続けており、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)地区南部の全ての医療施設が「限界」に達しつつあると述べた。今後、治療する人を選別しなければならない状態に陥る恐れがあるとした。

 ICRCによると、南部ラファ(Rafah)で運営する60床の野外病院では、13日のマワシ(Al-Mawasi)地区避難民キャンプへの攻撃で負傷した患者26人を受けいれた。全員、入院治療を必要とした。

 ICRCのガザ地区担当者は、相次ぐ攻撃で多数の被害者が出る状況が続いているため、「われわれの病院およびガザ南部の全ての医療機関は、対応能力の限界に達しつつある」と述べた。

 また、限られた医療物資と、医療提供体制が整っている病院の数が減っているとしながら、負傷者が多数出るような攻撃が再び起きれば、医師らは「極めて難しい選択に迫られる」ことになると指摘した。

 ラファの赤十字病院では先週、850人の外来患者を受けいれた。このうち半数近くが女性で、3分の1が子どもだったという。

 同院では5月以降、500件の手術と1200件の診療が行われた。【翻訳編集】 AFPBB News