銃撃容疑者、事件前にトランプ氏やバイデン氏らの画像を検索

AI要約

トランプ前米大統領が選挙集会中に銃撃された事件で、容疑者は事件前にトランプ氏やバイデン大統領の画像を検索していたことが判明。

容疑者は民主党大会の日程やFBIの要人などの画像も調べていた。

事件の起きた場所周辺で狙撃手が容疑者を目撃しており、警備体制の失敗も認められている。

銃撃容疑者、事件前にトランプ氏やバイデン氏らの画像を検索

 トランプ前米大統領が選挙集会の演説中に銃撃された事件で、トーマス・クルックス容疑者(20)は事件前にトランプ氏やバイデン大統領の画像を検索していたことが携帯電話の解析から判明した。連邦捜査局(FBI)の幹部が17日、連邦議会議員との会議で報告したと米紙ニューヨーク・タイムズが伝えた。

 クルックス容疑者は民主党大会の日程やFBIのレイ長官、ガーランド司法長官、英王室メンバーなどの画像も調べていた。

 一方、CNNは17日、大統領警護隊(シークレットサービス)とFBIが複数の下院議員に、クルックス容疑者はうつ病だったと説明したと報じた。警護隊のチートル長官が当日の警備体制は失敗だったことも認めたとしている。ニューヨーク・タイムズによると、事件発生の約20~25分前に会場周辺で警備していた狙撃手が容疑者を目撃。不審人物として撮影した写真が、警察関係者の間で共有されていたという。

 また、事件があった東部ペンシルベニア州の地元メディアは住民の話として、容疑者の自宅の庭には最近まで「MAGA(マガ)」と書かれた標識のようなものがあったと伝えた。MAGAはトランプ氏のスローガン「米国を再び偉大に」の頭文字で、熱狂的な支持者であることを指す。

 クルックス容疑者は「共和党員」として有権者登録する一方、民主党系の団体に献金していたとされる。米メディアによると、父親は「リバタリアン」(保守系小政党)、母親は「民主党員」として登録している。誰がこの標識を設置したのかは不明という。【ニューヨーク中村聡也】