「屋根にライフルを持った男がいるぞ」トランプ氏暗殺未遂…20歳男が演説中に銃撃し3人死傷 大統領選への影響と高まるバイデン撤退論
トランプ前大統領が演説中に銃撃される事件が発生し、多くの混乱と恐怖が伝えられた。
犯人は20歳のトーマス・クルックス容疑者で、なぜトランプ氏を狙ったのかは不明瞭なまま捜査が進行している。
トランプ氏は銃撃を受けて負傷し、事件による死傷者が出たものの、現場の混乱と犯人の動機については未解明の部分が残る。
世界に衝撃を走らせたアメリカ大統領選挙を戦うトランプ前大統領への銃撃。演説会場に集まった観客が撮影した映像には、その時のようすが捉えられていた。
男性:トランプの演説会で誰かが銃撃を始めた!何が起こったんだ。
バンバンバン!(銃声)
女性:キャー!どこにいるの?
女性:あっち、あっち、あっち、あっち!あっち!
男性:Oh my god (なんてことだ)
観客が捉えていた恐怖と混乱のようすだ。そして聴衆からは「USA!USA!USA!」のかけ声がとどろいた。
男性:銃声を聞いた、わからないけどトランプは立ってる!立ってる!
パニックになる人々の叫び声が響く。
聴衆の声:あいつは銃を持っている!!
バン!バン!バン!(銃声)
聴衆の声:あいつは屋根の上にいる!あっちに行くな。あいつは屋根の上にいるんだ。
聴衆の声:あいつが頭を吹き飛ばされるのが見えた。(警察官の声が聞こえる)
聴衆の声:あいつは数発発砲した。最初の数発はあいつだった!
バンバンバン!という銃声とともに、トランプ氏はうずくまった。
ニューヨーク・タイムズが公開した銃撃の瞬間を捉えた写真を見ると、トランプ氏のすぐ後ろに通過する銃弾とみられるものが写っている。現地メディアのカメラマンが、ステージ間近で捉えた銃撃直後の写真だ。
シークレットサービスが身をていしてトランプ氏を守る緊迫した瞬間の数々だ。これらを撮影したカメラマン本人がその時の様子を語った。
銃撃後のトランプ氏を撮ったカメラマン エバン・ブッチ氏:
私はステージの真正面にいたんです。発砲音を聞いた瞬間、これはアメリカの歴史に刻まれる瞬間だと分かりました。
銃撃後のトランプ氏を撮ったカメラマン エバン・ブッチ氏:
トランプ氏がステージを降りる途中、群衆に向かって拳を振り上げ、手を振り始めました。写真でわかるように顔から血が流れていました。
カメラマンが間近で撮影したトランプ氏の耳は、えぐれたようにも見える。ここを銃弾がかすめて行ったのだろうか。
FBIピッツバーグ支局特別捜査官 ケビン・ロジェック氏:
ドナルド・トランプ前大統領に対する「暗殺未遂事件」が発生しました。前大統領の他に2人が重傷を負い、1人が死亡しました。
FBI・連邦捜査局は会見で、今回の銃撃をトランプ氏への「暗殺未遂事件」として捜査を開始し、容疑者を特定した。トーマス・クルックス容疑者は、演説が行われたペンシルベニア州に住む20歳の男だ。なぜトランプ氏を狙ったのか?その謎多き素性が徐々に明らかとなってきた。
千田淳一記者:
事件発生から6時間以上が経過しました、現在の時刻は0時30分頃です。何らかのものを探してると思われます。横にある建物の上から容疑者がトランプ前大統領を狙ったとみられます。
会場の聴衆が撮影した映像を見てみると以下のような音声と映像が記録されていた。
声)あいつは銃を持っている!!
バン!バン!バン!(銃声)
声)あいつは屋根の上にいる!あっちに行くな。あいつは屋根の上にいるんだ。
日本時間14日、トランプ氏への「暗殺未遂事件」でFBIが容疑者と特定した20歳のトーマス・クルックス容疑者。容疑者が住んでいるペンシルベニア州はアメリカ大統領選挙の激戦州だが、現地メディアによると、その身元には不可解な点があるという。
3年前の2021年。クルックス容疑者は、バイデン大統領の民主党支持団体にお金を寄付。だが、2023年、18歳になるとトランプ氏と同じ共和党員になっていた。
そのクルックス容疑者がなぜトランプ氏に銃口を向けたのか。事件後、トランプ氏は自身のXにこう投稿している。
トランプ氏のX:
私は右耳の上部を貫通する銃弾を受けた。何かがおかしいとすぐにわかったのは、ビュンビュンという音と銃声が聞こえ、銃弾が皮膚を裂くのを感じたからだ。多く出血したので、私はそのとき何が起こっているのかを理解した。