トランプ氏銃撃、犯行動機なお不明 警護隊は「迅速に行動」

AI要約

トランプ前米大統領が銃撃された事件では、捜査当局が容疑者の犯行動機や思想を特定できずにいる。

容疑者は20歳の介護施設で働く青年で、精神的な問題や脅迫的な言動は見られなかったが、暗殺未遂事件として捜査中。

事件後、トランプ氏やバイデン大統領がそれぞれコメントし、シークレットサービスも警護体制の見直しを進めている。

トランプ氏銃撃、犯行動機なお不明 警護隊は「迅速に行動」

[ベテルパーク(米ペンシルベニア州) 15日 ロイター] - トランプ前米大統領の銃撃事件から2日目を迎えた15日、捜査当局はいまだ容疑者の犯行動機や思想を特定できずにいる。

トランプ氏がペンシルベニア州バトラーで13日開かれた集会で、演説開始直後に右耳に銃撃を受けた事件について、米連邦捜査局(FBI)はこれまでに同州在住のトーマス・マシュー・クルックス(20)を容疑者として特定し、暗殺未遂事件として捜査している。

容疑者は地元の高校卒業後、介護施設で食事の補助員として勤務。ソーシャルメディアアカウントに脅迫的な言葉も見つかっていないほか、精神衛生上の問題もなかったという。州の有権者記録によると、共和党員として登録されているが、17歳の時に民主党の政治活動委員会に15ドルを寄付している。高校の同級生らは、物静かで頭が良く、政治的でなかったと話している。

13日の事件で、容疑者はシークレットサービス(大統領警護隊)に射殺された。集会に参加していた50歳の男性が死亡、2人が重傷を負った。

トランプ氏は14日、共和党全国大会が開催されるウィスコンシン州ミルウォーキーに向かう機内で、銃撃を受けたことについて「ようやく実感が湧いてきた」と述べた。

バイデン大統領は「米国にはこのような暴力やいかなる暴力も許される場所はない」とした上で、トランプ氏の警備体制見直しを指示したと明らかにした。

シークレットサービスは15日、バイデン大統領らが発表した調査に全面的に参加すると表明。トランプ氏銃撃を未然に阻止できなかったことに対する批判についてシークレットサービスのチートル長官は「事件発生中、警護隊は現場で迅速に行動した。対狙撃チームが銃撃犯を無力化したほか、トランプ氏の安全を確保するための防護措置を実施した」と擁護した。