独右翼雑誌「コンパクト」が発禁処分、ユダヤ人憎悪あおると政府
AI要約
ドイツ内務省が右翼雑誌『コンパクト』を発禁処分にした。同誌は右翼過激派の代弁者として非難されており、ユダヤ人や外国人への憎悪を煽っていると指摘されている。
発禁処分に伴い、同誌の事務所や幹部らの自宅に家宅捜査が行われ証拠が押収された。内相は雑誌を右翼過激派の中心として批判し、憎悪を煽る姿勢を非難している。
コンパクトは右翼政党「ドイツのための選択肢」の急進派の支持者とみなされ、陰謀論やワクチン反対の宣伝、反ユダヤ主義やイスラム嫌悪の言説を流布しており、選挙関連の影響も指摘されている。
Miranda Murray
[ベルリン １６日 ロイター] - ドイツ内務省は１６日、右翼雑誌『コンパクト』を発禁処分にした。「右翼過激派の代弁者」であり、ユダヤ人や外国人への憎悪をあおっていると非難した。
同誌が憲法秩序に反する活動をしているとし、同誌の事務所や幹部らの自宅に対し家宅捜査を行った。証拠を押収する目的と説明した。
フェーザー内相は「この雑誌は右翼過激派の中心的存在だ。ユダヤ人、移民の歴史を持つ人々、議会制民主主義に対する憎悪を口にできないようなやり方であおっている」と非難した。
コンパクトのユルゲン・エルゼッサー編集長に電子メールでコメントを求めたが返答はない。
コンパクトは２０１０年に創刊された月刊誌で発行部数は４万部。極右政党「ドイツのための選択肢（ＡｆＤ）」の急進派の支持者とみなされている。
陰謀論やワクチン接種反対の宣伝活動、反ユダヤ主義やイスラム嫌悪の言説を流布しているとして、２１年に独情報機関が右翼過激派の出版物に指定した。
ブランデンブルク州議会のＡｆＤ幹部ハンスクリストフ・ベルント氏は、発禁処分のタイミングが同州を含む東部３州で９月に行われる選挙と関連していると主張した。
