トランプ氏、接戦州の共和知事と関係「修復」を演出 中傷から一転

AI要約

トランプ前大統領がジョージア州知事に対し支持を表明し、選挙戦における協力を期待している。

過去の軋轢を乗り越え、共和党内の結束を強調しながらトランプ氏とケンプ知事は連携を模索している。

ジョージア州の重要性や共和党内の争いが、トランプ前大統領の選挙戦に影響を与える可能性がある。

トランプ氏、接戦州の共和知事と関係「修復」を演出 中傷から一転

 11月の米大統領選を目指す共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)は22日、自身のソーシャルメディアへの投稿で、南部ジョージア州のブライアン・ケンプ知事(60)に対して「共和党の成功のために非常に重要なジョージア州での助力と支持に感謝する」と述べた。

 3週間前に「不忠でひどい男だ」とけなしていたが、接戦州の知事との仲たがいは選挙戦にマイナスになるとの懸念が出ており、態度を一変させた。

 トランプ氏は2020年大統領選の際、ジョージア州での敗北を覆そうとする工作にケンプ氏が協力しなかったことを根に持っている。今月3日に同州アトランタで選挙集会を開いた際には、ケンプ氏について「ちっぽけなブライアン」「非常に平凡な知事」などと中傷していた。

 しかし、ケンプ氏は批判を受けた後もトランプ氏への変わらぬ支持を示し、「仲間の共和党員を攻撃したり、過去を引きずったりすべきではない」と強調。22日も保守系FOXニュースのインタビューで「(民主党の)カマラ・ハリス(副大統領)はジョー・バイデン(大統領)よりもさらに悪い。我々はトランプ氏をホワイトハウスに戻さないといけない」と訴えた。

 トランプ氏はケンプ氏のFOX出演後「彼と協力していくのを楽しみにしている」と述べた。

 ジョージア州は大統領選の接戦7州の一つ。共和党内からはケンプ氏への個人的な中傷で党穏健派が離反すれば、トランプ氏が不利になるとの懸念が出ていた。【ワシントン秋山信一】