《トランプ暗殺未遂事件》不謹慎すぎる「血まみれ写真Tシャツ」で荒稼ぎ…銃撃5時間後、1枚5000円で販売されたトランプTシャツに賛否両論

AI要約

トランプ前大統領が暗殺未遂事件に遭い、一命を取り留めたものの3人が死傷する大惨事となった。

事件を利用して利益を得ようとする人々が現れ、トランプ前大統領の写真を使ったTシャツが販売されるなど賛否が巻き起こっている。

命、政治、選挙、民主主義にかかわる問題であり、死者を冒涜する行為や利益を得ようとする行為は許し難い。

《トランプ暗殺未遂事件》不謹慎すぎる「血まみれ写真Tシャツ」で荒稼ぎ…銃撃5時間後、1枚5000円で販売されたトランプTシャツに賛否両論

今年11月に行われる大統領選に向けたアメリカで、ドナルド・トランプ前大統領が銃撃される事態に見舞われた。容疑者は米ペンシルベニア州在住の20歳男性だと捜査当局が明かしている。トランプ前大統領は一命を取り留めたものの、3人が死傷する大惨事となった。

前編記事『《トランプ暗殺未遂事件》銃弾が右耳貫通「血だらけ」のトランプ氏、カメラがとらえた衝撃の瞬間』に引き続き、事件を利用して利益を得ようとする人々について報じる。

13日(日本時間14日午前)、米共和党のドナルド・トランプ前大統領(78歳)が米ペンシルベニア州で開かれていた集会での演説中に銃撃された事件。

「命には別条がありません。捜査当局は『暗殺未遂』事件として捜査を進めています。容疑者は死亡、発砲により聴衆1人が死亡、2人が重体となっています。この容疑者は同州に住む20歳男性だとみられ、捜査当局が身元の特定に当たっています」(現地在住のジャーナリスト、以下「」も)

九死に一生を得たトランプ前大統領。

撃たれた右耳を押さえ、一度は演壇の下に隠れたものの、シークレットサービスに抱えられて立ち上がると空に向かって拳を突き上げた。その姿に観衆たちは「USA!」と叫び、立ち上がった。

凶弾にも屈することなく、毅然とした態度を貫くトランプ前大統領。その姿に心打たれ、熱狂したアメリカ人は少なくないという。

そしてその様子を写した写真が全世界で話題になっている。

拳を突き上げるトランプ前大統領、その背後には青空と星条旗……まるで映画のワンシーンのような印象的な一枚。撮影したカメラマンはAP通信所属のチーフカメラマンで、ピュリッツァー賞受賞歴もある実力派だ。

あまりにもドラマチックな写真であったことから、アメリカ国内では「ある動き」が早速、見られた。

「ネット上ではこの写真を利用してデザインされたTシャツが次々に販売されています。中には事件から5時間後にはネットの通販サイトのページが立ち上がっているものもありました」

どの商品も拳を振り上げたトランプ氏の写真を大きく使っており、「Fight」など印象的な文言も記されているデザインもあった。

値段は29~35ドル、日本円で約5000円前後。日本からも購入できるものもあるようだ。

「すでにプリントされて店頭で販売されているものもあります。中には購入し、着用している様子をSNSに投稿している人たちもいるようです」

これらのTシャツはSNSにも投稿され、瞬く間に全世界へと拡散された。特に日本人は、このTシャツを見て、《仕事が早い》《このスピード感見習うところがある》《資本主義》などと投稿、面白がっているもの目立った。

しかし、そんな言葉とノリで済ませていいものではない。

「Tシャツを巡ってはアメリカでは賛否両論が巻き起こっています。亡くなった方もいますし、これはトランプ前大統領に対する明らかな暗殺未遂事件。写真自体はドラマチックなものかもしれませんが、命、政治、選挙、そして民主主義に関わる問題。中には収益は全額トランプ前大統領に寄付する、と言っている業者もいますが、理由はどうあれ第三者が利益を得ようとする行為は許し難いものです」

トランプ前大統領が勇敢な姿を披露できたのは、不幸中の幸いで命あってのこと。むしろ集まった観衆が犠牲になっている。いくら印象的な写真だとはいえ、カネもうけに使ったり、茶化すような行動や発言は死者を冒涜する行為といっても過言ではない。

遠い国の出来事かもしれないが、今一度考えてみてほしい。