伊ミラノ空港、故ベルルスコーニ元首相名への改名承認 反発も

AI要約

イタリアの民間航空行政当局は、ミラノのマルペンサ空港をシルビア・ベルルスコーニ元首相の名前に改名することを承認した。

ベルルスコーニ氏は実業家出身で、3度首相に選ばれるなど政治家としても知られていたが、様々なスキャンダルに揺れた存在だった。

改名には賛否両論あり、一部の議員は「大きな間違い」と反対の声を上げている。

伊ミラノ空港、故ベルルスコーニ元首相名への改名承認 反発も

(CNN) イタリアの民間航空行政当局は14日までに、同国ミラノ市のマルペンサ空港を、昨年6月に86歳で死去したミラノ出身のシルビア・ベルルスコーニ元首相の名前に改名することを承認した。

サルビーニ同国副首相兼インフラ・運輸相がSNS上で発表した。ミラノが位置するロンバルディア州当局が約1年前、同空港の名称の変更を要請していたという。

ベルルスコーニ氏の友人だったとするサルビーニ氏は、命名変更の最終決定権はインフラ・運輸相にあるとし、誇りや感動の念を持って改名を認める文書などに署名する意向を示した。

名称の正式な変更の時期は不明。マルペンサはミラノの最大の空港で、離着陸便の多さなどはイタリアで2番目となっている。77カ国の180カ所へ就航している。

実業家出身のベルルスコーニ元首相は富豪としても有名。首相には計3度選ばれ、在任期間は計9年以上と、第2次世界大戦時にファシスト政権を率いた独裁者ムソリーニ以降では最長だった。

生前には自らを「政治のイエス・キリスト」と自賛したこともある。右派系の政治家として活動したが、脱税、汚職や未成年者の売春婦との性的接触など醜聞にも事欠かず、多数の裁判沙汰にも巻き込まれた。

それだけに元首相に敬意を捧げるような同空港の改名については反発する声も一部出ている。ロンバルディア州の民主党議員は「大きな間違い」と断定した。