韓国、今年1-5月の財政赤字74兆ウォン…前年比22兆ウォン増

AI要約

韓国政府が増加した支出に対し国税収入が減少したため、今年1-5月の財政赤字が増加し、懸念されている。特に大企業の業績悪化で法人税が減少し、赤字は過去2番目に大きい規模となった。

政府の総収入は増加したが、国税収入の減少が目立ち法人税が特に大きく落ち込んだ。一方、福祉分野の支出が増加し、赤字規模は追加の財政支出によって拡大した。

総支出は増加し、特に景気活性化のための支出が増えた。経済への影響を踏まえ、今後の財政措置には注意が必要だ。

韓国政府の支出が増えた半面、法人税など国税収入が減り、今年1-5月の財政赤字が74兆4000億ウォン(約8兆6000億円)となった。政府が今年予想した赤字規模(91兆6000億ウォン)の80%をすでに超え、財政健全性が懸念される。

企画財政部が11日に発表した「月間財政動向7月号」によると、今年1-5月の政府の総収入は前年同期比1兆6000億ウォン増の258兆2000億ウォンだった。総収入の60%ほどを占める国税収入が151兆ウォンと同比9兆1000億ウォン減少したが、税外収入と基金収入の増加分がこれを相殺した。税外収入は同比1兆ウォン増の13兆8000億ウォン、基金収入は同比9兆7000億ウォン増の93兆3000億ウォンだった。

国税収入が減少したのは大企業の業績悪化で法人税が減少したからだ。法人税収入は28兆3000億ウォンと、同比15兆3000億ウォン(35.1%)減少した。法人税は前年度の事業業績に基づいて納付する。12月決算法人基準の大企業は翌年3・4月に、中小企業は3・4・5月に法人税を分納する。国税収入のうち付加価値税(5兆3000億ウォン)と所得税(3000億ウォン)は増加した。

総支出は同比23兆ウォン増の310兆4000億ウォンだった。景気活性化のために予算を迅速執行したうえ、健康保険加入者支援(3兆2000億ウォン)、基礎年金支給(1兆8000億ウォン)など福祉分野の支出が増えた影響だ。本予算比の進度率は47.3%と、昨年(45%)より2.3%ポイント上昇した。

総収入から総支出を差し引いた統合財政収支は52兆2000億ウォンの赤字となった。統合財政収支から国民年金など4台保障性基金黒字収支を差し引いて政府の実質的な財政状態を表す管理財政収支は74兆4000億ウォンの赤字だ。前年同期の52兆6000億ウォンと比較して22兆ウォン増えた。5月基準では新型コロナが拡大した2020年(-77兆9000億ウォン)以来歴代2番目に大きい赤字規模だ。