独仏など欧州4カ国、長距離巡行ミサイル共同開発で合意

AI要約

フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドの欧州4カ国が、射程距離500キロメートルを超える地上発射型巡航ミサイルの共同開発を意向表明

新型ミサイルは抑止力として機能し、英国も参加する可能性がある

新型ミサイルの設計は年末までに完成され、射程距離は1000─2000キロ目標とされている

独仏など欧州4カ国、長距離巡行ミサイル共同開発で合意

Sabine Siebold John Irish

[ワシントン 11日 ロイター] - フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドの欧州4カ国は11日、射程距離が500キロメートルを超える長距離の地上発射型巡航ミサイルを共同開発する意向表明書に署名した。ロシアによるウクライナ全面侵攻で露呈した欧州の兵器不足を補う。

4カ国は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開かれている米ワシントンで文書に署名。フランスのルコルニュ国防相は記者団に対し、共同開発する新型ミサイルは抑止力として機能することを意図しているとした上で、「できるだけ広く開放することを目的としている」とし、英国が参加する可能性を示唆した。

ルコルニュ氏によると、新型ミサイルの設計は年末までに完成される可能性がある。射程距離などの詳細な仕様はその後に詰めるという。

弾道ミサイルとは異なり、巡航ミサイルは低空を飛行するため、レーダーで探知されにくい。軍関係筋は、新型ミサイルの射程距離について、NATO加盟国の要求を満たすために1000─2000キロとすることが目標とされていると語った。

米独は前日、欧州の防衛を強化するために、2026年からドイツで長距離攻撃システムの配備を開始すると発表。配備されるミサイルには「スタンダード・ミサイル6」(SM─6)や「トマホーク」ミサイルなどが含まれる。