スウェーデン、戦闘機「グリペン」のウクライナ供与「用意ある」 F16の後に

AI要約

スウェーデンのビルストロム外相は、ウクライナにスウェーデン製の多用途戦闘機「グリペン」を供与する用意があると述べた。供与は、米戦闘機F16の供与後に実施される見通し。

ウクライナは、オランダやデンマーク、ノルウェーなどから供与されるF16に続き、グリペンが供与された場合、防空能力が向上する。

ウクライナがF16の戦力化を終えると、スウェーデンはグリペンに関する協議を始める予定。

スウェーデンのビルストロム外相は、10日に米政府系メディア「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)ウクライナ局が公開したインタビューで、ロシアの侵略を受けるウクライナにスウェーデン製の多用途戦闘機「グリペン」を供与する用意があると述べた。ビルストロム氏は一方で、グリペンの供与が可能になるのは米戦闘機F16の一連の供与の後になると説明した。

オランダやデンマーク、ノルウェーなどが供与するF16に続きグリペンが供与された場合、ウクライナの防空能力はさらに高まる。

ビルストロム氏は、グリペンの供与案が以前に北大西洋条約機構(NATO)やウクライナとの間で検討されたものの、ウクライナにとってF16とグリペンの運用を並行して開始することは困難だったため、F16を優先する形でグリペンの供与案が一時停止されたと説明。その代わりにスウェーデンは早期警戒管制機などを供与したと述べた。

ビルストロム氏はその上で「スウェーデンはグリペンの供与に後ろ向きではない。ウクライナがF16の戦力化を済ませば、われわれはグリペンに関する協議を始められる」と指摘した。(小野田雄一)