NATO、ウクライナ加盟を支援 首脳宣言で中国批判

AI要約

米欧のNATOは、ウクライナ支援を強化し加盟への道を支援する宣言を発表した。

宣言では、軍事支援の継続や核抑止力強化、ロシアや中国への警告が含まれた。

NATOは日本や韓国との協力強化も盛り込み、インド太平洋地域の安全保障にも言及した。

 【ワシントン共同】米欧の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)は10日、ワシントンでの首脳会議で宣言を発表し、ウクライナが加盟への「不可逆的な道」を歩むことを支援すると明記した。中国について、侵攻を続けるロシアの「決定的な支援者だ」と批判。インド太平洋地域は米欧の安全保障に影響するとし、日本や韓国との協力強化を盛り込んだ。

 ウクライナ支援で加盟国が来年、最低でも計400億ユーロ(約7兆円)規模の軍事支援を続けるとした一方、ウクライナ加盟の具体的な道筋については「加盟国が同意し、条件が整えば加盟を要請する」との表現にとどまった。

 宣言によると、NATOの指揮統制を強化し、ウクライナとの円滑な連携のためキーウ(キエフ)に上級代表も置く。

 「核抑止力は安保の礎石だ」とし、核戦力の近代化を進めると強調。核兵器使用をちらつかせて威嚇するロシアをけん制した。北朝鮮がロシアに弾道ミサイルや弾薬を輸出していると強く非難し、両国の関係強化に「大きな懸念」を表明した。