韓国の6月の輸出、5.1%増…「史上最大」の半導体輸出がけん引役

AI要約

韓国の輸出は前年同期に比べて5.1%増加し、9カ月連続で増加を続けています。貿易収支は半導体輸出が好調で80億ドルの黒字を記録し、45カ月ぶりの最大水準となりました。

半導体が輸出をけん引し、輸出額は昨年比で50.9%増加しました。米国への輸出も大幅に増加し、対中国輸出も増加傾向にあります。

内需が不振な中、輸出が経済成長を牽引していますが、海上物流環境の悪化が今後の課題となる見込みです。

 韓国の先月の輸出が1年前より5.1%増加し、9カ月連続で続く輸出増加の流れを繋いだ。貿易収支は半導体輸出の好調などに支えられ、80億ドルの黒字を記録し、2020年9月(84億2000万ドル)以来45カ月ぶりの最大水準となった。

 産業通商資源部が1日発表した今年上半期および6月の輸出入動向によると、6月の輸出は前年同期より5.1%増加した570億7000万ドルを記録した。昨年10月から輸出は前年同期に比べ9カ月連続で増加している。

 半導体が輸出のけん引役となった。半導体の輸出は昨年と比べて50.9%増加し、過去最高の134億2000万ドルを記録した。ディスプレイやパソコン、無線通信機器など、ほかの情報技術品目でも輸出は増加した。ディスプレイ(26.1%)は11カ月、パソコン(58.5%)は6カ月、無線通信機器(3.9%)は4カ月連続で輸出額が増えた。

 地域別に見ると、米国への輸出が14.7%増加し、6月中としては過去最大値である110億2000万ドルを記録した。グローバルサプライチェーンが再編される流れの中で、韓国の対米輸出は昨年から増加している。対中国輸出は1.8%増加して107億ドルを記録した。

 輸入は前年より7.5%減り、490億7000万ドルを記録した。エネルギー輸入額は、ガス(-2.5%)と石炭(-25.7%)は減少したが、原油輸入が8.2%増加し、全体では0.4%増加した。

 不振な内需の代わりに輸出が経済成長を引っ張っているが、今後は海上物流環境が輸出に影響を及ぼすものとみられる。紅海などの地政学的要因により、貨物船がスエズ運河の代わりにアフリカを回ることになり、運送期間と費用は以前よりもかなり増えた状況だ。産業通商資源部は「輸出企業が困難さを抱えている海上物流について、国籍船の臨時船舶4隻を追加で投入するなどで支援する予定」だと明らかにした。産業研究院が5月に発表した下半期の経済・産業見通し分析報告書によると、高物価と高金利の影響で消費と投資など内需が低迷している中、半導体と自動車中心の輸出の回復が成長を主導する見通しだ。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )