【シンガポール】住宅庁、北部チェンチャルの基本計画発表

AI要約

シンガポール住宅開発庁(HDB)は新たな住宅街を建設するため、チェンチャル地区の中長期的なマスタープランを発表した。

具体的には、2040年までに約1万戸の住宅を建設し、コミュニティーと遺産を結ぶ活気に満ちた町を作り上げる。

計画では、公営住宅を中心にした開発が行われ、バスターミナルや公共スペースの整備も予定されている。

【シンガポール】住宅庁、北部チェンチャルの基本計画発表

 シンガポール住宅開発庁(HDB)は12日、北部イシュンにあるチェンチャル地区の国土開発の中長期的なマスタープラン(基本計画)を発表した。住宅需要の拡大に対応し、新たな住宅街を建設する。

 基本計画のコンセプトは「コミュニティーと遺産をつなぐ活気に満ちた町」。周辺地域の歴史や遺産を生かしながら、交通面の利便性など住みやすさを考慮した住宅街とする考えだ。

 具体的には、70ヘクタールの開発用地で2040年までに住宅約1万戸を建設する。うち8割以上が公営住宅(HDBフラット)となる。

 受注建築方式(BTO)の公営住宅の開発プロジェクト第1弾は今月着手し、2部屋タイプから5部屋タイプまで約1,270戸を建設。チェンチャル地区の周辺にある築約100年のコロニアル様式のバンガロー(庭付きの一戸建て住宅)から着想を得たデザインを取り入れる。車寄せのスペースや公園などにも同様のデザインを施す。

 今後数年で第2弾以降のプロジェクトも段階的に開始する。将来的にはバスターミナルやホーカーセンター(屋台街)、市民が交流できる公共スペースなどを新設。遊歩道やサイクリングコースも設置するほか、新しい公園から都市高速鉄道(MRT)カティブ駅につながる道路を整備する。

 シンガポール政府は今後、チェンチャル以外にセンバワンやウッドランズなど他の北部地域でも住宅開発を進める計画だ。