轟音の後、仏像頭部の装飾が落下…「国宝」抱える扶安寺院“ヒヤリ”=韓国

AI要約

全羅北道扶安(チョルラブクド・プアン)で発生したマグニチュード(M)4.8の地震で、国家遺産に軽微な被害があったが、大きな被害は免れた。

扶安来蘇寺の大雄宝殿や開岩寺の宗務所など、被害を受けた場所が報告されている。

被害状況を把握し、迅速に復旧を行うための措置が検討されている。

轟音の後、仏像頭部の装飾が落下…「国宝」抱える扶安寺院“ヒヤリ”=韓国

12日、全羅北道扶安(チョルラブクド・プアン)で発生したマグニチュード(M)4.8の地震で扶安来蘇寺(ネソサ)の大雄宝殿(宝物)など近隣の国家遺産にも被害が発生したがすべて軽微な水準にとどまったことが確認された。

国家遺産庁はこの日午前8時26分に発生した地震により、午後4時を基準として国家指定遺産や市道指定遺産の被害がそれぞれ3件ずつ計6件確認されたと明らかにした。来蘇寺大雄宝殿の場合、屋根の垂木の間に塗った土(仰土)の一部が落ちて栱包(軒先の重さを支えるための構造物)の一部が本来の位置からややずれた。来蘇寺一帯では塀を構成していた石の一部が落下した。今年1月に国宝に指定された扶安来蘇寺銅鐘(高麗時代)は今回の地震では被害を受けなかったことが確認された。

近くの別の寺院である開岩寺(ケアムサ)大雄殿(宝物)一帯でも宗務所の塀に亀裂が入り、瓦の一部が破損した。開岩寺釈迦如来三尊仏座像(全北特別自治道有形文化遺産)は地震で一帯が揺れて仏像頭部の装飾彫刻が落下したことが確認された。

自然岩石を切り出して天井石として使っている支石墓(コインドル)遺跡である史跡「扶安亀岩里(クアムリ)支石墓群」一帯では今回の揺れで塀の一部が破損して現在周辺への接近が禁じられている。

崔應天(チェ・ウンチョン)国家遺産庁長はこの日午後、扶安来蘇寺と開岩寺訪れて現場を点検した。崔庁長と会った開岩寺の住持のチョンゴ僧侶は「朝、突然轟音が聞こえて、北朝鮮が爆弾を落としたのかと思った」としながらも、寺院や主要文化遺産に大きな被害がなく良かったと胸をなでおろした。現場点検中も余震が続いたと国家遺産庁遺産政策局のイ・ジェウォン安全防災課長は伝えた。

国家遺産庁はこの日災難安全状況室を設置した後、国立文化遺産研究院や全北西部文化遺産ケアセンターなどを中心に被害状況を点検したと明らかにした。

崔庁長は「地震による具体的な被害状況を把握する予定」としながら「迅速に復旧が行われるように人材と緊急補修費支援など必要な措置に出るだろう」と明らかにした。