「ごみ風船」に「軍事境界線越え」…挑発を続ける北朝鮮、ここにきて抑制的になったワケ

AI要約

韓国と北朝鮮の体制批判をめぐる応酬や挑発の動き

脱北者団体と北朝鮮のごみ風船や警戒所の様子

対抗措置のエスカレーションと北朝鮮の挑発のトーンダウン

「ごみ風船」に「軍事境界線越え」…挑発を続ける北朝鮮、ここにきて抑制的になったワケ

体制批判のビラやごみをつけた風船での応酬が続く韓国と北朝鮮。北朝鮮の兵士による軍事境界線越えの動きもありますが、挑発についてはトーンダウンさせているとの見方もあります。

韓国の脱北者団体による金正恩体制の批判ビラに対抗し、ごみ風船を韓国に飛ばす北朝鮮。その数は1600を超えていますが、南北の軍事境界線でも動きが。

記者

「川を挟んだあちら側が北朝鮮なのですが、この特殊な望遠レンズを使ったカメラで見てみますと、警戒所の近くで人の姿が見えます」

丘陵に沿って張られた鉄の柵。韓国メディアは大規模な陣地造営の動きだと報じています。

おとといには数十人の北朝鮮軍の兵士が軍事境界線を越え、韓国側に侵入していたことも明らかになりました。

この日、韓国軍は大型の拡声器で北朝鮮向けに宣伝放送を再開。北朝鮮側も対抗して、この次の日、拡声器を設置する動きを見せています。

一方で…

金与正 朝鮮労働党副部長

「新たな韓国への対応を目撃することになるだろう」

金正恩総書記の妹・与正氏は談話を発表しましたが、この中での表現は抑制的とされ、韓国軍は挑発の水準を下げてきたと評価。

今月中に、▼朝鮮労働党の重要な会議や、▼ロシアのプーチン大統領の訪問を控えるなか、北朝鮮が事態のエスカレートを控えている可能性もあります。

慶南大学 極東問題研究所 キム・サンボム 教授

「国賓を迎えるような状況で南北関係最悪の状況では、障害が発生する可能性がある。このような環境がトーンダウンに重要な役割を果たしたと思う」

韓国側も一日で宣伝放送はストップしましたが、重要なイベントの後、北朝鮮が再び挑発に踏み切るおそれもあります。