インドのモディ首相、政権樹立に向けた協議開始へ 総選挙受け

AI要約

インド総選挙での結果を受け、モディ首相は連立政権樹立に向けた協議を開始する。

モディ氏率いるBJPは単独過半数に届かず、地域政党に頼らざるを得ない状況になった。

野党連合も得票数を伸ばし、政権樹立の可能性は低いものの、今後の方針について協議する。

インドのモディ首相、政権樹立に向けた協議開始へ 総選挙受け

Shilpa Jamkhandikar

[ムンバイ 5日 ロイター] - インドのモディ首相は5日、連立政権樹立に向けた協議を開始する。4日に一斉開票されたインド総選挙で、モディ氏率いるインド人民党(BJP)は単独過半数に届かなかった。

選挙結果を受け、4日のインド株式市場は急落した。モディ氏が今後、地域政党に頼らざるを得なくなるとの見方が広がった。地元紙はモディ氏の求心力が低下したと伝えた。

BJPを軸とする与党連合「国民民主同盟(NDA)」は293議席を獲得し、政権樹立に必要な272議席を上回った。

モディ氏自身もヒンズー教徒にとって最も神聖な都市の一つとされるバラナシの選挙区で圧勝といかず、対立候補との得票差は前回選挙での約50万票から15万票強にまで縮まった。

ただ、これは必ずしも改革の停滞を意味するものではないと政府財政委員会のアルビンド・パナガリヤ委員長は指摘する。「必要とされる改革は実行可能で、持続的な成長を実現すれば今後数年間政府の立場は強化される」と述べている。

ラフル・ガンジー氏率いる国民会議派などの野党連合「インド国家開発包括同盟(INDIA)」は、予想を上回る230議席を獲得した。国民会議派だけで99議席を獲得し、2019年の52議席のほぼ2倍となった。今後ガンジー氏の支持率上昇が予想される。

INDIAも5日にニューデリーで会合を開き、今後の方針について協議する。ただ、与党連合の主要2党がモディ氏への支持を表明しており、野党連合による政権樹立の可能性は低いとみられる。