韓国 きょうのニュース(6月4日)

AI要約

国防部は南北軍事合意停止の効力を全面停止し、南北軍事合意に制約のあった軍事境界線付近での軍事活動を再開すると発表した。

政府は研修医の辞表受理禁止命令を撤回し、研修医の復帰を促す方針をとった。

南東部沖での石油資源調査や最低賃金の審議など、様々な国内ニュースが展開されている。

韓国 きょうのニュース(6月4日)

◇南北軍事合意停止 国防部「制約あった境界線などでの活動再開」

 国防部は4日、北朝鮮と緊張緩和のため2018年に結んだ南北軍事合意により制約のあった軍事境界線付近と西北島しょ一帯で韓国軍のあらゆる軍事活動を再開すると発表した。政府はこの日、閣議決定と大統領の承認を経て南北間の相互信頼が回復するまで、軍事合意の効力を全面停止することを決めた。

◇軍 境界地域で砲射撃訓練など再開へ

 軍当局は、政府が南北軍事合意の効力を全面停止したことを受け、陸上・海上・空中の緩衝区域(敵対行為禁止区域)での砲射撃などの軍事訓練を再開する。軍消息筋が4日、伝えた。これらの地域で中止していた軍事演習が再開されれば、南北境界線の陸・海・空の領域でも軍事演習が一斉に再開されることになる。

◇政府 研修医の辞表受理禁止命令を撤回

 政府は4日、大学医学部の定員を大幅に増やすとした政府の方針に反対する研修医らが一斉に辞表を提出し職場を離れた問題を巡り、研修医の所属病院などに出した辞表受理禁止命令を撤回した。医師らが対象の診療維持命令、業務開始(復帰)命令も撤回した。曺圭鴻(チョ・ギュホン)保健福祉部長官がこの日の会見で明らかにした。曺氏は「患者と国民、そして医療現場の意見を取りまとめ、診療の空白がこれ以上大きくならないようにするために政府が下した決断」として、各病院の院長に対して研修医の意思を確認し、復帰を促すよう説得してほしいと述べた。

◇南東部沖に埋蔵可能性の資源 石油掘削大手と契約し調査へ

 政府と韓国石油公社は今年末から、「シロナガスクジラ」というプロジェクト名で朝鮮半島東・東海のガス田候補海域に実際に石油やガスがあるかを確認するボーリング調査に乗り出す。石油公社は先月初め、ノルウェーの石油掘削大手、シードリルとボーリング船「ウエストカペラ」の使用契約を結んだ。ウエストカペラはサムスン重工業が08年に建造した船舶で、韓国に約40日滞在して契約を履行する予定だ。これに先立ち、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は3日に記者会見を開き、南東部・慶尚北道浦項市の迎日湾沖に莫大(ばくだい)な石油とガスが埋蔵されている可能性が高いと発表した。

◇25年最低賃金の審議本格化 業種別区分など巡り労使が攻防 

 労使双方の委員や有識者などで構成する最低賃金委員会は、2025年度(1~12月)の最低賃金を決めるための第2回会議を開き、審議の基礎資料となる▼賃金実態▼最低賃金適用効果に関する実態調査▼非婚単身労働者の実態生活費報告書――を検討した。労使は最低賃金の水準をはじめ、業種ごとに異なる賃金を定める業種別区分の導入是非、請負制労働者に対する最低賃金の適用などを巡って攻防を繰り広げた。最低賃金委員会は11日と13日に第3・4回会議を開き、議論を続ける。