単勝1.2倍フークピグマリオン、重賞3連勝で東海地区3歳の頂点に【名古屋けいば・東海優駿】

AI要約

東海地区の3歳ナンバーワン決定戦で、フークピグマリオンが優勝し、3歳2冠を達成した。直線で抜け出して勝利し、世代最強の座に輝いた。

レース中は予定通りに進まず、胸中はヒヤヒヤする展開だった。しかし、今井貴騎手の手綱さばきによって進路を取り戻し、力強いゴールを見せつけた。

宇都英調教師は今後、馬の調子に合わせて目標レースを定める予定であり、フークピグマリオンの未来に期待が高まる。

単勝1.2倍フークピグマリオン、重賞3連勝で東海地区3歳の頂点に【名古屋けいば・東海優駿】

◇29日 「第54回東海優駿」(SP1・名古屋・ダート2100メートル)

 東海地区の3歳ナンバーワン決定戦は単勝1番人気のフークピグマリオンが直線、外から抜け出して優勝。ネクストスター中日本、駿蹄賞に続く重賞3連勝で世代最強の座に輝いた。宇都英樹調教師(55)は同レース初勝利、今井貴大騎手(35)=竹下直=は5勝目。2着は5番人気のキャッシュブリッツ、3着には4番人気のニジイロハーピーが入った。

 単勝1・2倍、圧倒的1番人気に推されたフークピグマリオンが3歳2冠を達成した。ただ、圧勝で飾った前走の駿蹄賞とは一転。宇都英師、今井貴ともにレース中の胸中はちょっと違っていた。中団の馬込みでレースを運んだのは予定通りでも「道中の進みが悪くて…。追い切りの動きもひと息だったし、ヒヤヒヤしてました」と今井。宇都師は「お守りをずっとギュッと握ってました」とレース後、吐露した。

 4コーナーを回って先頭に立つと外に膨れるアクシデントも。しかし右ステッキから左に持ち変えた今井貴の手綱さばきに反応して進路を戻し、真っ先にゴールを駆け抜けた。「前走の疲れが残ってたかな。直線は、みっともないところもあったけど、あれで勝つんだから力があるってこと。将来が楽しみだね」。今井はホッとした顔を見せながらさらなる飛躍にエールを送った。

 気になる今後については「ちょっと楽をさせて、ひと息入れます」と宇都師。馬の調子、出来に合わせて再び目標レースを定めていく予定。陣営にとっては冷や汗ものだったが、力を改めて認識させた勝利でもあった。東海の世代頂点に立った大器フークピグマリオンの未来は広がるばかりだ。