「柏好文選手を超えて、歴史に名前を刻みたい」。サンフレッチェ広島・新井直人が掲げるチームと自身の目標

AI要約

新井直人がサッカーに携わるきっかけやプロ入りの経緯、そしてJリーグでのキャリアについて語る。

新井はスキッベ監督が率いるサンフレッチェ広島に移籍し、攻撃的なサッカーを展開するチームの一員として活躍している。

新井はチームの得点力に貢献し、自身の目標はリーグ戦での二桁得点を達成すること。新しいスタジアムで新たな歴史を作りたいと意気込んでいる。

「柏好文選手を超えて、歴史に名前を刻みたい」。サンフレッチェ広島・新井直人が掲げるチームと自身の目標

 今季サンフレッチェに電撃加入を果たした新井直人。いまや攻守両面でチームにとってなくてはならない存在となったDFが語る、スキッベサッカーの印象。そして、タイトル争いへの意気込みとは……。(全2回・第2回)

◆どんどんゴールに迫るのが強み。選手は間違いなく自信を持っている

―改めて、新井選手の経歴を伺います。サッカーを始めたきっかけは?

「父と兄がサッカーをしていたので、3~4歳からボールを蹴っていました。正式にチームに所属したのは小学1年のときです。当時はスティーブン・ジェラード(イングランド代表)やロナウジーニョ(ブラジル代表)が好きでした」

―Jリーグの試合は見ていましたか。

「自宅から一番近いJリーグの会場が味の素スタジアムで、当時はJ1のFC東京の試合をよく見に行っていました」

―プロへの憧れがあったと思いますが、プロになれるという手応えを得たのはいつですか。

「小さい頃からプロになることが目標でした。手応えを得たのは大学4年の9月くらいです。先にJ3のクラブへの加入が決まりかけていたのですが、新潟の練習に参加して、獲得してくれることになりました」

―プロ1年目から当時J2の新潟でリーグ戦32試合に出場しました。

「試合に出させてもらったことが、すべてにおいて大きかったです。当時の監督は片渕浩一郎さん(現仙台ヘッドコーチ)で、前年に練習参加したときも評価してもらい、強化部に獲得を進言してくれました。片渕さんがいなかったら新潟に加入していないし、開幕から試合に出ることもなかった。当時センターバックで起用してもらい、いろいろなポジションでプレーできるストロングポイントを発揮できました。学生とプロでは相手のストライカーのフィジカル、スピードが違うので苦労しましたが、それでも使い続けてもらったことで、貴重な経験を積むことができたと思います」

―サンフレッチェでは右サイドを主戦場にしています。スキッベ監督のサッカーに、どんな印象を持っていますか。

「前への意識が強いのが、このチームの良さです。高い強度でどんどん相手ゴールに迫るのが強みで、他のチームが同じようにできるわけではない。そこで圧倒できるのがスキッベ監督が来てからのサンフレッチェで、選手も間違いなく自分たちのサッカーに自信を持っていますし、相手をスコアでも圧倒できる試合は、もっと増やせると感じています」

―すでにキャリアハイのリーグ戦6得点を決めています(取材時点)。得点力を発揮できている要因は何だと思いますか。

「もともとシュートは得意なので、それをプロ6年目にしてやっと出せている感じで、特に驚きはないです。前への意識が強く、シュート数がリーグ1位のチームで試合に出ていれば、得点が増えないわけはないよな、とプレーしながら感じています」

―サイドの選手は、前に出ていくことと守備の際に戻ることの両方を求められるので、特に運動量が必要です。コンディショニングなどで意識していることはありますか。

「昨年くらいから、あえて練習では長袖を着るようにしています。試合では半袖を着るのが好きですが、半袖以上は脱げないので(笑)。練習で長袖を着ていれば、試合のときに、もう1枚脱げるという感じです」

―今季は新スタジアムのエディオンピースウイング広島も注目を集めています。

「ホームで毎回、満員の観客の前でプレーできるのは選手として本当に幸せです。簡単に言えることではないですが、たくさんの人たちの思いが詰まったスタジアムであることは、スタンドを見ていると伝わってきます。歴史を築いてきた先輩方が残してきたものを大事にしながら、素晴らしいスタジアムで新しい歴史をつくりたいです」

―最後に、サンフレッチェファミリーのみなさんへのメッセージをお願いします。

「現在6得点で、二桁得点を達成しなければいけないと思っています。サンフレッチェでサイドの最多得点は柏好文選手の8得点(2019年)と聞いています。リスペクトの思いも込めて、絶対に超えて歴史に名を刻みたいです。これからも応援よろしくお願いします!」