3大駅伝"初出走"へ「4年生を見習ってチームを引っ張りたい」 東洋大・網本佳悟、カギは勝負強さ

AI要約

東洋大学の網本佳悟が男子10000mで8位入賞、自己評価は10点としながらも悔しさをにじませる。

激しいゲリラ豪雨の中で行われたレースで留学生選手を含む19人が競った中で、網本は小嶋選手に差をつけられてゴール。

網本は駅伝に出場するために勝負強さを身につけるため日々努力を重ねており、前半と後半シーズンで成長を感じている。

3大駅伝

9月19日の日本インカレ1日目に行われた男子10000m決勝で、東洋大学の網本佳悟(3年、松浦)が8位に入った。自らの走りを振り返り「(100点満点中)10点」と辛口評価も、今後の駅伝シーズンに向けて活躍を誓った。

16時ごろにゲリラ豪雨があり、雨は上がったが非常に蒸し暑い中でスタートしたレース。19人が出場し、そのうち6人が留学生だった。スタートするとすぐに桜美林大学のネルソン・マンデランビティ(3年)が飛び出し、そこに東京大学の古川大晃(D4年、八代)がついた。2周目には他の留学生が2人に追いつき、先頭集団は7人に。その他の選手は少し離れて大きな集団を形成し、網本もそこについた。

序盤、第2集団を引っ張ったのは札幌学院大学の渡邊隼翼(4年、清陵情報)。網本は集団の後方から徐々に位置取りを前に上げた。5000mを過ぎたところで京都産業大学の小嶋郁依斗(かいと、4年、滋賀学園)が前に出てペースを上げる。集団がばらけ始めたが、網本はしっかりと小嶋のペースについていった。

6000mを過ぎたところで留学生集団についていた古川が離れ、単独走に。その後ろの集団は小嶋、網本、湘南工科大学の松田朋樹(4年、白鷗大足利)の3人に絞られ、古川を追った。徐々に距離は縮まり、残り4周となったところで3人は古川を捉え、抜き去った。

ラスト2周のところで網本が前に出たが、ペースを上げた小嶋に抜き返された。ラストスパートでさらに差をつけられ、小嶋から3秒離されてのゴールとなった。

「日本人トップ、勝つことにこだわってこのレースに臨みました。引っ張ってもらったのに最後勝つことができなくて……。駅伝シーズンに向けて、個人としてもチームとしても勢いをつけたいというところがあったので、そこが悔しいなと思います」。レースを振り返って、網本はまずこう口にした。

古川が留学生についていったが、最後日本人集団が上がっていくだろうという判断をして第2集団でレースを進めた網本。ラストスパートには自信を持っていたため、勝ち切りたかった。しかし最後はずっと集団を引っ張っていた小嶋に負けてしまった。「引っ張ってもらったからには勝ちたいと思いましたし、一つもいい場面が見せられませんでした」といい、100点満点中何点ですか?との質問には「10点ですね」と返した。

網本は1年時から3大駅伝のメンバーに入っているが、まだ出走には至っていない。駅伝を走るために足りないところをたずねてみると「やっぱり自分の大会の結果とか、勝負強さが足りていなかったのかなと思います」。だからこそ今回も勝ちにこだわってレースに臨んだ。「勝負強さを身につけていけば、今年はしっかりメンバー争いに絡めるのかなと思います」

どちらかというとスピードは苦手だという。前半シーズンはその苦手を克服するために取り組み、6月の全日本大学駅伝関東地区選考会では2組目の組トップ。7月の関東学連主催の網走記録会では28分31秒26をマークし、自己ベストを更新した。「ものすごく自信になりました」と自身の成長を実感でき、夏合宿を迎えた。夏合宿では前半とは逆に、距離をしっかりと踏むことをテーマに取り組み、しっかりと練習をこなすことができたと話す。