【陸上】不破聖衣来「拓大のエースとして…」 全日本大学女子駅伝で悲願の初優勝へ意気込み

AI要約

不破聖衣来が全日本大学女子駅伝に向けて明るい兆しが見えてきた。

ケガから復活し、チームのために力を注いでいる。

拓大のエースがチーム一丸となり、女王の座を目指す準備を進めている。

【陸上】不破聖衣来「拓大のエースとして…」 全日本大学女子駅伝で悲願の初優勝へ意気込み

 全ては〝杜の都〟のために――。陸上の日本学生対校選手権初日(19日、神奈川・等々力陸上競技場)女子1万メートルが行われ、日本歴代3位の記録(30分45秒21)を持つ不破聖衣来(拓大4年)は、33分12秒79で7位入賞。悲願の初優勝を目指す10月の全日本大学女子駅伝に向けて、明るい兆しが見えてきた。

「こっちの方が歴が長いんですよ(笑い)」。伸びた髪をばっさり切り、ショートカットで挑んだ約4か月ぶりのレース。本格的な練習を開始したのは約1か月前だが、8000メートル付近までトップで引っ張った。「順位やタイムは悔しい気持ちがあるが、レースまでの練習の過程を考えると、自分の中では納得のいくレースになった」と一定の手応えを語った。

 近年はケガに悩まされるも、その期間を使って五十嵐利治監督と体づくりに着手。「ケガをしなかったら教わらなかった補強(運動)とかやるべき食事とかも含めて学べた」と復活への道のりを歩んでおり、直近の目標は全日本大学女子駅伝に設定した。

「自分が入学した時から4年生になる年には優勝という目標があった。今年はぶらさずに優勝を目指してみんなで頑張っている。そこは自分自身も最後まであきらめずに目指したい」と力を込めた。

 不破の全日本大学女子駅伝への熱い思いは、五十嵐監督も肌で感じている。「チームとしては優勝を目標にしているし、聖衣来は個人の目標よりもチームの目標に対して自分がどういう仕事をするかしか考えていない」。今大会は調整の一環で出走しており「今より聖衣来(の状態)が悪くなることはないんじゃないかな。9・2キロ(最長区間の5区を)を1キロ3分20秒くらいで走れるというのがわかった。ある程度計算できると思った」と収穫を口にした。

 全日本大学女子駅伝は名城大が7連覇中。主将の谷本七星(4年)を中心に、今年も厚い選手層を誇っている。それでも、簡単に頂点の座を明け渡すつもりはない。不破は「自分が拓大のエースとして引っ張っていかないといけない。でも今日の結果では全然力不足だと思う。残りの期間は限られているけど、しっかり調子を合わせていけるように、これからの期間をもっと大事に過ごしていきたい」と意気込んだ。

 全日本大学女子駅伝まで約1か月。拓大のエースはチーム一丸で絶対女王の壁を崩しにかかる。