マラソン次戦で日本記録を狙う36歳・新谷仁美が女子5000m出場 外国勢との争いで15分ヒト桁のタイムが目標【全日本実業団陸上】

AI要約

新谷仁美は全日本実業団陸上5000mに出場し、マラソンでの目標となるスピードを確認するために走る。横田真人コーチも新谷のスピードを重視している。

新谷は過去にマラソンでリザルトを出すことが難しかったが、トラック競技の選手としては素晴らしい成績を残している。

新谷は引退後再起し、日本記録更新を目指して挑戦を続けており、過去に数々の記録更新を果たしてきた。

マラソン次戦で日本記録を狙う36歳・新谷仁美が女子5000m出場 外国勢との争いで15分ヒト桁のタイムが目標【全日本実業団陸上】

全日本実業団陸上が9月21~23日の3日間、山口市の維新百年記念公園陸上競技場で開催され、再起が期待される選手も多く出場する。大会3日目の女子5000mでは新谷仁美(36、積水化学)に注目したい。3月の東京マラソンで2時間21分50秒(日本人トップの6位)と、目標だった日本記録(2時間18分59秒)更新を逃した。マラソン次戦で日本記録を更新するために、全日本実業団陸上5000mで持ち味のスピードを確認する走りをすることが一番の目的だ。

■新谷のベースであるスピードを確認するための出場

新谷が全日本実業団陸上5000mに出場する目的を、横田真人コーチ(36、TWOLAPSTC代表)は次のように話した。

「冬にもう一度マラソンに挑戦するので、そこに向かっていく過程でスピードを確認します。僕と新谷の中では、新谷のマラソンの土台はスピードです」

新谷は13年シーズンいっぱいで一度引退している。それまでに3回マラソンを走ったが、2時間30分を切ることができなかった。世界を狙っていたのはトラックで、10000mで12年ロンドン五輪9位(30分59秒19)、13年モスクワ世界陸上5位(30分56秒70)の戦績を残した。

18年に現役復帰。19年世界陸上10000mは11位(31分12秒99)と健闘したが、新谷本人は納得できず、それを契機に横田コーチのアドバイスを受け容れるようになった。20年1月にはハーフマラソンで1時間06分38秒、同年12月には10000m30分20秒44と2種目で日本新。日本選手間では突き抜けたタイムを出して見せた。

21年の東京五輪10000mは、コロナ禍における五輪の存在意義に疑問を感じてしまったこともあり、21位(32分23秒87)と自身の世界大会最低成績に終わった。

その後はマラソンを、つねに日本記録を目標に走り続けた。22年のオレゴン世界陸上は代表入りしたが、現地でコロナに感染し欠場を余儀なくされた。23年1月のヒューストン・マラソンでは、2時間19分24秒と当時の日本歴代2位(現3位)をマーク。3種目目の日本記録に近づいたが、23年9月のベルリン、今年3月の東京と日本記録に届いていない。