「技術であり、才能」 伝説の盗塁を決めたスペシャリストも称える大谷の走塁技術 

AI要約

大谷翔平投手が、マーリンズ戦での48本塁打&49盗塁達成を祝福される。

ロバーツ監督は大谷の走塁技術と準備に感心し、50-50の偉業を期待。

ロバーツ監督自身も伝説の盗塁で知られ、大谷の走塁技術に賛辞を送る。

「技術であり、才能」 伝説の盗塁を決めたスペシャリストも称える大谷の走塁技術 

◆米大リーグ マーリンズ4―8ドジャース(18日、米フロリダ州マイアミ=ローンデポパーク)

 ドジャースのD・ロバーツ監督(52)が18日(日本時間19日)、敵地のマーリンズ戦で「48本塁打&49盗塁」とした大谷翔平投手(30)に賛辞を贈った。現役時代に通算243盗塁をマークし、盗塁のスペシャリストでもある指揮官は「50―50」の偉業達成へ、「明日か(20日以降の)本拠地で決めてほしい」と期待を込めた。

 ロバーツ監督は、大谷の49個目の盗塁に目を細めた。現役時代に通算243盗塁を決めた指揮官のシーズン最多がパドレス時代の06年の49。「彼はDHで打てることもそうだが、盗塁のために常に準備をしていることも注目に値する。それは技術であり、才能だ。心から感心している」と最大限の賛辞を贈った。

 沖縄出身でもある指揮官は、大谷が盗塁を決めた瞬間の心境を問われると「50を考えた。残念ながら私は49で終わったが…」。161試合目だった06年9月30日の3打席目に二盗を決めたが、その後は最終戦を含めて7打席で2度出塁も、ともに二塁にも走者がいたため二盗を仕掛けることすらできなかった。10試合を残して「50―50」の偉業を狙う大谷へは、自身の思いも乗せて期待を込め「明日か(20日以降の)本拠地で決めてほしい」と願った。

 今年の春季キャンプで、リハビリ中ながら走力アップや、走塁技術の向上に取り組む大谷の姿勢を見て驚いたというロバーツ監督。「足が速いだけの選手だと思っていたが、今季途中から盗塁できる選手になった。マッカロー一塁ベースコーチともいい関係を築いている」と、ぬかりない探究心に感心し、自らの判断で盗塁をしていい権利「グリーンライト」を与えている。

 ロバーツ監督はRソックスに所属していた04年、0勝3敗で迎えたリーグ優勝決定シリーズ第4戦の1点を追う9回無死一塁に代走で出塁すると、初球で二盗を決め、その後生還。延長12回のサヨナラ勝ちにつなげると、そこから8連勝で86年ぶりのワールドチャンピオンにつながった。流れを変えた伝説の盗塁として語り継がれ、今年8月にボストンのフェンウェイパークでロバーツヘッドスライディングボブルヘッド人形が配布されたほどだ。そんな走塁のスペシャリストがたたえるだけの盗塁技術が、大谷には備わっている。(安藤 宏太)